今ものすごく隣の奴にガン見されてる。
『……なに?』
「いや、なにも」
にっこり笑いながら顔を覗き込んでくる。
もーヤダ。
この前の事があってから、前より突っかかってくる。
アタシは、栄口の視線に耐えきれず、席をたつ。
『しーちゃ〜ん』
そして、しーちゃんの席へ行く。
「どうしたの?」
あれ?いつもより、しーちゃん優しい?
『席変わろ』
「いや」
あれ!?即答!!さっきの優しさは?
『何でさー!』
「席が巣山くんの隣だからー」
しーちゃん、何か可愛い。恋したら可愛くなるって言うよね?…。
『…しーちゃん、巣山くんの事好きなの…?』
「そうー。席隣だから充実してるのー」
しーちゃんがそう言った時チャイムが鳴る。
アタシは、自分の机に戻る。
「霜沢さん、ここ分からないんだけど教えてくれないかな?」
はぁー。
…充実?なにそれ。