最悪の席替えから、数日たってもアイツを好きになる気配はゼロ。
寧ろ、余計に嫌いになってきた…。
「霜沢さん、おはよう」
今日もまたあの笑顔で、挨拶してくる。
『…お、おは…よう』
アタシは、引きつった笑顔で挨拶を返す。
…こっちとしては、あんまり関わりたくないんだけど、
チキンなアタシに、無視とか出来ないんだよー!!コンチクショー!!
はぁー、早く席替えしたいな…。
***
「今から、抜き打ちテストやるぞー」
まじで…。
古典の授業の初っぱなに、号令の変わりに、最悪の発表がされた。
さらに、
「はい、終了。鉛筆置けよー。じゃあ、隣りの奴と交換しろよ」
……はい?先生今何と?隣りの奴と交換?
ムリムリムリーー!!
「霜沢さん?どうしたの?はい、テスト」
『…あっ、うん。はい、こ…これ』
いやいやテストを、栄口に渡す。
解答欄全然埋まってないよー!
最悪だー!恥さらしじゃーん(泣)
何コイツ、満点とかありえない…。
「採点したよー。はい、どうぞ」
返ってきたアタシのテストには、2点とでかでかと書かれていた。
「霜沢さんて、古典苦手なの?2点て…あはは」
何笑ってんだコイツ!!
プチーンと何かが、アタシの中で切れた。
ガターン!!椅子を倒しアタシは、立ちあがる。
『古典苦手ですよ!どうも、悪ーございました!でも、古典何て使わないから、出来なくても問題ないんですー!!そもそも、何かあんた気にいらないんだよね!いっつも、ヘラヘラしちゃってさ、その笑顔が嘘っぽくて本当にイヤ!嫌い!あと、「霜沢〜」あっ、先生…』
「[あっ、先生…]じゃないだろ、霜沢!!廊下立ってろ!!」
この歳で廊下に立ってろだなんて…。
いや、それよりも今勢いでヤバい事言っちゃったんじゃ……。