…最悪だ。
今のアタシのテンションはがた落ち。
理由は、朝のLHRのこと…
***
「今日は中間も終わったんで、席替えすっぞー」
あのふざけた先生の発言から始まった…。
アタシの席は、窓際の一番後ろ。もう、最高の席だ!! そこから離れなければならないなんて、死んでも嫌だった。
アタシは先生に呼ばれ、くじを引きに行った。
『(神様!仏様!お願いします!!)でーい!!』
「実乃莉ー、アンタ席どうだった?」
『……廊下側の一番後ろ…』
もう、神様も仏様も信じねぇ!!
「あちゃー、真逆の席になっちゃったねー」
えっ、しーちゃん今なんつった?…真逆?
『しーちゃん!もしかして、今のアタシの席になるの!?』
「うん」
この子はもー!サラッと返事しやがって!クソー!!
……まてよ。これはもしかしたら!!
『しーちゃん、一生のお願い!アタシと席変わって下さい!お願いします!何か今度奢るから!!』
アタシは、手を合わせてしーちゃんにお願いする。
「……」
…何この沈黙。
『…しーちゃん?』
「しょうがないなー、いいよ。その代わり、ジュース奢ってねー」
『ありがとー!!奢る、奢りますとも!!』
その時アタシは、舞い上がりすぎて、しーちゃんがふてきな笑みを零しているのなんて知らなかった…。