アタシの友達は、みんな口を揃えてアイツのことを、「優しくて、気配りのできる良い人」と言う。 中には「爽やか」だとか、「格好いい」など言う友達もいる。 けど、アタシはこれっぽっちもそんなこと思わない。
「…実乃莉、アンタまだそんなこと言ってんの?栄口くん良い好青年じゃない。今時あんなできる子いないよ?」
そんなふざけた事を言うのは、アタシの仲の良い友達のしーちゃん。
『しーちゃん、言ってること近所のおばちゃんみたいだよ…。てか、しーちゃんもアイツの肩持つの!?』
「肩持つってねー…。100人に聞いたら、100人とも栄口くんのこと良い人って言うよ?」
『いーや、最高99人だね!!だって、アタシ絶対言わないもん!』
−…キーンコーンカーンコーン
「はぁー。……アンタ何でそんなに栄口くん嫌いなの?」
しーちゃんは、そう言い残し自分の机に戻っていった。
アタシが何で"栄口 勇人"を嫌いかなんて自分でも分からない。ただ、あの人当たりの良さそうな笑顔が、嘘っぽい笑顔に見えて気に入らない。…ただそれだけ。
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友達の名前固定です(-△-;)