今日は出来るだけ普通に過ごそう。いつも通りに…。


今日も予定通り私は普通に過ごしていた。
それでまた、アイツもいつも通り、授業をサボりやがった。


「…榛名はまたサボりか?」


先生は、いい加減授業を受けないとダブると踏んだのか、私にアイツを探して来いと言ってきた。私に頼んだ理由は、「お前、席隣だし仲良いだろ?」だ。
いや、先生、席隣だからって仲良いとは限らないからね?
でもまぁ、別に榛名と仲が悪いわけでもないし、授業をサボれるという利点があったので、私は榛名を探すため教室を出た。

榛名がいる目星は、大体ついてたけど、一応保健室を覗いて行った。体調崩してるかもしんないから。


『先生ー、榛名くんいます?』


「榛名くん?榛名くんは来てないわね〜」


来てないのか。て事は、あそこかな。先生にお礼を言うと、屋上に足を進めた。


鉄で、できている重たい扉を開けると、心地よい風が吹き込んできた。
それと同時に、沢山の光が一気に目に入ってきたので一瞬眩しくて前が見えなかった。


だんだんと目が慣れてくると、屋上の真ん中で寝てるアイツと目があった。

「…何しに来たんだよ?」


なんか不機嫌そう…。


『いや、あんたを探しに来たんだよ』


それ以外理由ないでしょーよ…。


『あんた、授業受けないと単位ヤバいっぽいよ』


「マジでか!?」


表情コロコロ変わるなー。


『うんマジ。だから、さっさと教室戻りなよ』


「え?オマエはどうすんだよ?」


『サボる』


ちょうどサボりたいと思ってたし、丁度いいか。


「じゃあ、俺もサボる」


『はぁ?何でよあんた、単位ヤバいんだよ?』


「そーだけどさ、オマエ何か辛そうな顔してるから」


…なんでみんな気づかないのに、アンタは気づくのよ…。一番気づいて欲しくない人に気づかれたじゃん…。


『ねぇ、榛名』


「あん?」


『私、アンタの事好きなの』


榛名の目を見て言った。すると榛名は困惑したのか、困ったように、私の視線から逃げるように目をそらした。


『……ぷっ、冗談だよ。吃驚した?榛名の困った顔意外と可愛いね。あはは』

「うるせー」


私がそう言うと榛名は、複雑そうに笑った。


『やっぱり私サボるよ。先生には、腹痛って言っといてくれない?』


「…わかった。じゃあ行くよ」


『うん、ありがと。じゃあね……ばいばい』


榛名が屋上からいなくなってから私は静かに泣きました。


もしあの時、私がアナタに素直に気持ちを伝えていたら、どうなっていましたか?


二人の大きな分岐点



次の日彼女は学校に来なかった。先生の話だとどうやら彼女は引っ越したらしい…。

もしあの時、キミが冗談だと言ったけど、俺は好きだと言ったら何かが変わっていただろうか?



―――――――
僕の知らない世界で」さま提出。

榛名さん初めてだったんで、良く分かりませんでしたorz




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