信じて自分を殺す 総司との打ち合いのあと、俺は一人になりたく部屋の近くへと来ていた。 カサカサッ、近くの草むらからの奇妙な音。顔を出したのは小さめな狐。 何故こんな所に、迷子だろうか?こんな季節に狐?そんな思いより他に、俺はいつの間にか手を伸ばしていた。 「…おいで?」 本能的になのか、狐は少し後ずさった。それが野生では当たり前だし、何より生きるためには必要なことだ。 そして、今目の前に居る狐もすぐに俺の前から逃げるだろうとそう思って手を引っ込めた矢先。 「――キャン。」 小さめな声、でも確かに聞こえた声。動物ながら、俺の心を読んだ。否、悟ったと言った方が正しいか。そんな野性的、かつ智恵を持っているのであろう目の前の動物に一つ笑った。 そして、俺は門の近くまで歩いた。まだ道場の方に人が集まっているのか、人の気配はしていなかった。 「此処からなら、外に通じている。早く山へと帰れ、親が心配していると思うからな。」 足元近くに立っている狐の頭を撫でて、外への場所を指差した。狐は器用に四足歩行でてくてくと歩いていく。 そんな狐の後ろ姿を見送って、俺も自室へと踵を返した。 いざなく経って、道場に篭っていた奴等がぞろぞろと顔を出し始めた。 俺は特に用は無かったがとりあえず、先ほど怪我をさせた総司の手当てでもと目的の場所まで歩を進めた。 周りを騙し、自分を欺く。 それが一番だと以前、彼方に行ったことを思い出す。ふっと口元が歪むのが分かる。 ――カチャリッ。 土方さんから貰った刀を撫でる。何処か、刀が泣いているように聞こえた。 2010/11/11 ぷっはぁ!!息とめて書いたら、意味のわからない文に。しかも会話あんまり無いし。人出てきてない。 反省すべきこと沢山なので土下座します← まぁ刹は勘違いされやすく、本能に従順なんですよ。あっ、根は優しい子なはずですから!! では、よろしくお願いします^^ 執筆者⇒芹 戻る |