初めまして…?
「うちのクラスに編入生が入る事になった、圭助!入っておいで」
「はっはい!」
土井先生に呼ばれ、入ってきた子を見た時、とても驚いた。
その子は谷浦圭助と名乗ると喜三太の隣の席に座った。
いや、まさか…
もしかしたら夢かもしれない。
授業が終わり、みんなが圭助のところへ集まると質問の嵐。
困った様なホッとしたような曖昧な笑みを浮かべる圭助を見て、自分の頬を抓ってみる。
「いひゃい…」
どうやら全ては現実だったらしい…。
「金吾ー…放課後だよぉー!金吾ー!!」
「えっ?ゴメン喜三太、聞いてなかった…」
「だからぁ!放課後だよって言ってるの!」
「嘘っ!?気付かなかった…」
「今日はずっと上の空だったじゃない…なんか変だよ?」
「い、いや…大丈夫だよ」
喜三太は少し不機嫌そうに僕の事を睨みつけている、
自分は相当の間、喜三太の呼びかけに気付かなかったらしい…
「ご、ゴメン喜三太」
「もー、いいけどさぁ…金吾も付き合ってね」
「えっと…何に?」
「だから!圭助と学園を見てまわるの!」
「ごめん、ごめんって」
すると圭助が喜三太の後ろからひょっこりと出てきた
「よろしく、えっと…金吾…でいいかな?」
「ん?ああ、好きに呼んで!よろしく圭助」
僕がそういうと圭助はニコッと笑った。
「こちらこそ!」
やっぱり似てる…あの時の子に。
「じゃあ行こー」
すたすたと歩きだす喜三太の肩を掴んで引き止める…
「喜三太っどこからまわるんだよ?」
「あっ!そっかぁ…どこがいいかなぁ」
僕らがうんうん唸っていると圭助が怖ず怖ずと手を挙げた。
「あの…行きたいところがあるんだけど…」
[ 4/19 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
←RKRN
←top