プロローグ
春休みも半ばになり、新しい学校への期待も膨らむ…
私は今年から高校生になるんだ…!
「高校どうしたよ」
「烏野だよ」
だって家から一番近いんだもん。
そう言うと電話越しにイトコ…泉行高が「あっ」と小さな声を漏らす。
「どうしたの?」
「いや、あの…前に言った、翔ちゃんって覚えてる?」
「あぁ、バレー部でジャンプが凄いっていう…」
「そう!その翔ちゃん!!」
「その彼がどうしたの?」
「翔ちゃんもさ、高校…烏野なんだよ!」
「へぇ!」
驚いた、ユキからよく話に聞いていた、頑張り屋の彼が同じ烏野なんだ…
電話越しではユキが「スゲー世間って狭いのなー!」と、楽しそうに話している。
なんでユキが楽しそうなんだか…
だけど、よく話に聞いていた「しょうちゃん」に会えるのか……私もちょっと楽しみ…かも。
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