魔女の完敗-ハロウィン企画
「うー…!」
唸りながら目の前の男を睨みつける。
「なに唸ってんだよ?」
ニヤニヤした顔にさらに悔しさが募る。
「うっさい!鉄朗のせいでしょ!」
異常な短さのスカートの端をつまんで見せる。
下着がギリギリ見えるか見えないかのアブナイ長さ。
「いいじゃねぇか。ククッ!」
「ってゆーか、どこで手に入れてきたのよ。こんな衣装!」
「企業秘密だ」
「なぁ〜にが企業秘密よ!っていうか脱いでいい!?」
私が来ているこの衣装。
"魔女"
…そう、魔女のコスプレである。
Q:どうしてこんな衣装を着ているのか?
A:鉄朗にゲームで負けたからです。
「俺が脱がしてやろうか?」
「ちょっ!」
鉄朗の左腕が腰にまわり、グッと引き寄せられる。
左頬には右手が添えられ、首までするりと下ろされる。
「ヤっ!やめなさいっ!」
「無理だな」
私の抵抗もむなしく、腰に回った手に厭らしく撫で上げられる。
アヤシイ雰囲気をまき散らしながら顔を近づけられて、キスをする。
そのまま床に倒されて、今度は首筋に。
「っ!」
チクリとした痛みに私が反応すると、嗜虐的な笑みを浮かべる鉄朗。
「この衣装選んで正解だな。…すっげぇそそられる」
耳朶に響く鉄朗の低い声に体の力が抜け、私は抵抗を諦めた。
魔女の完敗
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