HAPPY BIRTHDAY!


「フ〜ンフフン〜♪」

 ガラガラっ

「おねがいしまーッス!」

挨拶をして体育館に入る。

「センパイ!こんちわッス!」

「あ?おぉ、黄瀬か」

笠松先輩に挨拶する。あれ?何かフツーに返ってきたんスけど…。

「あっ!森山センパイ!こんちわッス!」

「あぁ。何かテンション高いな?ハッ!さては女の子がらみだな?オレにも紹介しろ!!」

森山先輩に挨拶してみるけどおんなじ反応で。アレ…。もしかして、知らないんスか…?

「セ、センパイ!今日は何の日でしょーか!?」

「は?今日って…6月18日がか?」

「そうッス!」

「え〜と…おにぎりの日、だったか」

「おにぎりッスか!?」

「何叫んでるんだ?」

「森山センパイ!今日なんの日か知ってるッスか!?」

「6月18日?おにぎりの日だろ?」

「なんなんッスか!?おにぎりの日って!!何でそんなマニアックなの知ってるんスか!?」

聞いたことないッスよ!?おにぎりの日なんか!!つーかなんでソレを知ってて、オレの誕生日知らないんッスか!?てっきり「あめでとう」の一言位もらえると思ってたのに…。









結局、誰からも祝いの言葉をもらえないまま部活が終わって。自主練してるのもオレだけになった。みんなヒドイッスよ…。

「はぁ…」

ため息をこぼしながら部室へ向かう。帰りにマジバ寄ってシェイクでも買っていこーかな…。

なんて思ってたのに、

 ガチャ


「「「誕生日おめでとう!!!」」」

「へっ!?な、なんスか!?えぇ?みんな帰ったんじゃ…!」

オレより先に自主練を終えて帰ってたはずの先輩たちがいて。まさか、これを言うために待っててくれてたんッスか…?

「ほらよ、黄瀬」

「プ、プレゼントッスか…?開けてみていいッスか?」

「おう」

シュルリとリボンを解いて中身を覗いてみればスポーツタオルが。

「全員お揃いで買ったんだ。な?」

「あぁ」

そういう先輩たちの手には海常のユニフォームと同じ青いタオルがあって。

「あ、ありがとう…ござ、ぃま…うぅっ…!!」

「なんで泣くんだよ!?」

「っだって…誕生日祝ってもらえないと思ってたんスもん…!」

「んなわけなーだろ!」

「痛っ!痛いッス!!」




センパイ、大好きッス!!



黄瀬BIHTDAY!

 

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