ごめんなさい
≪七瀬宅≫
「ふ、服!着てください!」
水着姿のハルに、恥ずかしいのと怒っているので顔を赤くする柚葉。
「水着着てるだろ」
指をさして注意する柚葉にしれっと返事を返すハル。
「そうゆう問題じゃないです!ちょ、近ずかないでください!!」
一歩ハルが近寄れば、一歩退がる柚葉。
胸の前で両腕を交差させて、大声で拒否する。
「なんで今更赤くなるんだ?何回も見てるd…「うわぁ!セクハラですよ!ソレ!!」
「何がセクハラなんだ」
「さっきの発言が!!」
ハルのセクハラ発言に怒る柚葉、そんな彼女に怪訝な顔を向けるハル。
しばらく続く沈黙。
「…悪かった」
先に謝ったのはハルだった。
「う…!そんなにあっさり謝られたら許すしかないじゃないですか…」
唸って俯く柚葉。
「これからは気を付ける」
「…約束ですよ?」
「あぁ」
チュッ
リップ音の音源は柚葉の額。
「いきなりどうしたんですかっ!?」
突然のハルからのキスに慌てる柚葉に、「謝罪だ」と言ってのけるハル。
すると、今度は
チュッ
「っ…!?」
「どなっちゃって、ごめんなさい」
柚葉から不意打ちの謝罪のキス。
頬へのキスは威力がすごかったらしい。
息をのむハルと、恥ずかしそうに俯く柚葉。
チラチラとお互いに様子を窺いあって、目が合うと微笑み合う二人。
あっという間に、ほのぼのとした空間が出来上がる。
取り敢えず、俺はいつ声をかければいいんだろう。
ごめんなさい(真琴、いたのか)
(へ?っ、すみません!)
(いや、いいよ。俺こそ二人の邪魔しちゃってごめんね?)
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