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(GOGO二号さんの設定)
(ただの会話文です)
(真名バレ回避のため「新宿のアサシン」と書きましたが、正確には新宿シナリオに登場するアサシンくんではありません、ごめんなさい)



「おねーえさん! 昼だ! 昼飯だ! 食堂行こう! 今日は五目炒飯があるってさ!」
「ちょっと急ぎの仕事があるので、わたしは後で……」
「えぇ……なら、待つよ。終わったら教えてくれよな」
「や、お先にどうぞ」
「ヤダ!」
「午後からアメリカへレイシフトする予定が入っているので、ラプラスの再点検と、魔力炉に異常が無いかチェックしておかないと……」
「……じゃあここに飯持ってくる。軽くでもいいからなんか食べないと、身体壊すよ」
「精密機械を取り扱っているので、ここで飲食はできないんです、ごめんなさい」
「……けち」
「すみません。終わったらお昼食べに行きますから、お構いなく」


「あれ、おねえさん。どこ行ってたんだ」
「う¨ッ」
「なにその露骨な態度」
「う……ちょっとご飯に誘われてしまって、もうお昼は済ませてしまったんです」
「えぇ〜? この俺からの誘いを断っておいて? 飯? 誰と?」
「うう……」
「……はあん、解った。荊軻だろ?」
「アッ……」
「俺に誘われても後回しにするくせに? 荊軻の誘いは断れないって? へー。傷付くなぁ。悲しいなぁ。俺も着物着て生足出せばいいのかね」
「(それはそれで困る)」
「ああいう装束はすーすーするからあんまり着たくないもんだが……何食べたんだ?」
「えーと、五目炒飯を……ワンタンスープもいただきました。あと、桃まんとか……」
「いいなぁ。俺も食いたかったなぁ。おねえさんに食べさせたいものたくさんあるんだよなー……」
「つ、次はご一緒させてください」
「今がいい! 仕事終わったら食べに行くって言ったもんなぁ? ねぇ、おねえさんよ。俺とは飯にも行けないかね?」
「う…………デザートくらいなら、食べられると思います……」
「じゃあ決まりな! 何食おっかなー、あ、厨房借りて何か作ってやろうか」
「わわ、押さないで!」
「んー……、デザート、デザートかー……食後に甘いもんなんてほとんど食わないからなぁ……んー、杏仁豆腐とか?」
「杏仁豆腐! すきです!」
「おっ、じゃあ、日本風のあまーいやつにしてやろう。へへへっ」


「杏仁霜が無いぃ!?」
「そう頻繁に使うものでもないからな……すまない。やはり、ちょうど切らしている。アーモンドエッセンスを使った簡単レシピならあるのだが……」
「杏仁霜……そんな本格的なのを作ってくださる予定だったんですか……」
「……調達するしかあるまい。原材料が無いんじゃあ話にならないしなぁ」
「ほう、買い出し……いや、はじめてのおつかいと云う訳か」
「はじめてのおつかい?」
「エミヤさん歳がバレますよ」
「ん¨んッ! ……そうだな。こちらの話さ」
「んー……北京のあのへんにレイシフトすれば、上質な杏仁霜が手に入るだろうなぁ。こうなれば、最高級のものを見つけて、極上に美味い杏仁豆腐を作ってやる」
「あのへん?」
「あのへん。そうと決まればレイシフトだ! おねえさんも一緒に行こうな? な?」
「あ、わたしレイシフト適正ないので、たぶん行けないです」
「はぁああ!?」


「……で、なんで収納袋に杏仁霜以外にもいろいろ詰まってるんですか」
「貰った」
「一体向こうで何したんです」
「商店巡ってたら、大抵どこの店主も何かしらおまけしてくれるだろ?」
「おまけ……? こんなにたくさん? いいな……わたしもこんなにおまけされてみたい……」
「これでもいくつか置いてきたんだから褒めてくれよなー」
「おお……まぁ、おにいさん格好良いですもんね」
「……はー?」
「黙ってれば色男って言われるのもわかる気が……わたしはどちらかと言えば美人系かなぁと思いますけど」
「待った。そのおにいさんって何」
「おにいさんのことです(美人なのは良いのかな)」
「……俺?」
「はい」
「何だよ急に」
「アサシンさん、わたしのことおねえさんおねえさんって呼ぶから」
「……おにいさん、か」
「おにいさんです」
「呵呵! 悪くない! 俺の名前が判るまで、そう呼ぶといいよ。アサシンさんっての、実は気に入らなくてねぇ。荊軻は荊軻って呼ぶくせに、俺はアサシンさんだもんなぁ」
「けーかさんは、おにいさんみたいに名前隠したりしてませんから」
「……やっぱ、そのおにいさんっての、いいね」
「お気に召したのなら良かったです」


「おねえさん、おねーえさん、お茶が入りましたよーっと。デザートどころかお茶の時間になっちまったけど、言ってた杏仁豆腐のほうはそれなりに自信作だから許してくれよなぁ」
「杏仁豆腐以外にもなんかいろいろと見えるのですがそれは」
「おまけ」
「おまけ? ひぇ……」
「っくく、おねえさん可愛いから、おまけ。おまけ欲しいって言ってたから、たくさん作ってみた。……嬉しくない?」
「……おまけは嬉しいですけど、首は触らないでください、ひやひやする……」
「じゃ、これもおまけってことで」
「(このままではおまけのおまけで殺される……)」

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