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#タルタリヤの本名が出ます
#完凸公子の番外編




「ふふ、なまえのおなか、筋肉はついてるけど、やっぱりまだ柔らかいね」
「触んないでよ」
「すべすべできもちいい」
「触んないで……、」
「胸も、前より大きくなった」
「やめてよ」
「かわいいよ」
「やめて」
「このまま俺のお嫁さんになっちゃえば?」
「ふざけないで」
「……何回も言うけどさ」
「う、」
「ふざけてなんかないんだよ。俺は本当に、なまえには俺のお嫁さんになって欲しいと思ってる。俺の家族になるのは嫌?」
「……なんでそんな、お嫁さんになれとか言うの? わたしのこと好きなの?」
「え? うん」
「なんでわたしのこと好きなのにそんなひどいことばっかり言うの?」
「なまえが弱いからかな。敗者に発言権なんかないんだよ」
「強くなるから待っててよ、絶対強くなるから」
「ベッドの上でも俺に勝てないのに?」
「勝てたらいいの?」
「んー……、あは、じゃあさ、勝負しようか。俺がイったら――」
「やだ」
「え!? なんで!? 今そういう流れだっただろ」
「アヤックスには戦って勝たないと意味ないもん。そんなので勝っても嬉しくない、意味ない」
「やってみないと分からないよ。俺に勝つ前提で話してるみたいだけど、勝てる保証なんかどこにもないのによく言うね」
「勝てるかもしれないでしょ」
「そうかなあ?」
「……でも、アヤックスは最初から負ける勝負を挑んだりしないか」
「そんなことないさ、勝ち負けなんてどうでもいいときだってある。俺は戦いたいから戦ってるんだ、勝敗はそのおまけみたいなもの。まあ、勝てたほうが嬉しいけどね」
「……」
「言ってる意味わかる?」
「わたしのことぼこぼこにして笑いたいんだ」
「は? 違うよ。いや、うーん……ええと……、じゃあ分かったよ。俺はなまえに触らない。反撃しない」
「そんなの勝負じゃない!」
「勝負だよ。俺がイったら負けの勝負なんだから、俺自身は動かなくてもいいわけだ。言っておくけど、俺も負ける気はないからね。さあ、始めようか」
「なんで? やだよ、勝手にやってれば」
「え!? いや流石に今のはそういう流れだっただろ」
「どういう流れ? ねえもう離してよ、わたしそろそろ他の国に行きたい……」
「はあ? ダメ。俺と一緒にいるかスネージナヤに帰るかしか許さない」
「なんでよ!」
「早く帰してあげたいところだけど、船がなかなかとれなくてさ……」
「じゃあ歩いて帰る」
「そう言って帰らないのが分かってるから、俺はなまえを船に乗せて帰国させようとしてるの」
「じゃあ早く船のチケット取って」
「善処するよ」
「神の目も返して。どこにしまってるの?」
「アハハ! それを教える馬鹿はいないよ」
「本当に早く返してよ……」
「そうだ、じゃあ勝負で俺に勝てたら神の目は返してあげる」
「え!」
「どう?」
「……、…………、」
「武器も強くしてあげる」
「そういうのはいらない」
「強情……」
「……本当にわたしが勝ったら、神の目、返してくれる?」
「勿論」
「じゃあする、早く脱いで、早く!」
「わあ、強引だなぁ! あーダメ、全然ダメだ、まずはそういう雰囲気を作らないと。ただ触ってるだけじゃ全然気持ちよくなれないよ」
「アヤックスが気持ち良くなる必要ある?」
「あるだろ。なまえは俺をイかせなきゃならないんだから」
「……」
「好きっていっぱい言われながら気持ち良くされたら、もう、すぐ負けちゃうかも」
「なんでそんなこと言わないといけないの」
「勝つためにはそういう手段を取らざるを得ない状況も存在するってことだよ」
「……」
「言うだけじゃダメ、ちゃんと心を込めてね。俺をその気にさせてみてよ」
「……わたしのこと好き?」
「え? うん、好きだよ」
「わたしのこと、アヤックスの家族にしてくれる?」
「ああ! 勿論」
「結婚式はどこで挙げてくれるの?」
「そうだなぁ! 盛大な結婚式にしたいよね、やっぱりサンギン=ダバン大聖堂とか……」
「わたしの神の目どこにあるの?」
「…………」
「…………」
「これからもそういうことするようなら、もう返してあげないよ」
「やだ!!」
「次は無いからね」
「分かった……」
「じゃあキスして」
「なんで?」
「なんで? とか言えるような立場じゃないだろ」
「……」
「早く」
「……絶対負かす…………」
「あ〜早く負けたいな〜?」
「かす……」

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