SSS | ナノ


「なまえちゃんのブラが透けとる話は前したやんか」
「おん」
「今度はインナーが透けとんねん」
「教えたれ……あ? インナーならええんちゃう」
「いや、こう……」
「なんや」
「逆にエロい」
「キッッッショ」
「言うて透けとんねんで! 透けとるのはエロいやろ」
「インナーやん」
「おん」
「透けとっても問題あらへんから着とんねん。もうおまえみたいなヤツがおるから女の子にどこまで自衛さしたらええかわからんくなるんやろ」
「黒やで!」
「黒のインナーなんかみんな着とるやろ何を言うてんねんボケが! おまえどーせなまえのインナーが白でも同じこと言うんやろが」
「ちょッ」
「なんや」
「ちょ、ちょ……ちょお……待てや……」
「なんやねん」
「なんで呼び捨てやねん」
「おっかなっ」
「なんでや」
「いや昨日少し喋ってな」
「は?」
「名前でええて言うし、まぁ、断るのんもおかしいやんか」
「は?」
「なまえの幼馴染みのヤツおったやろ、水泳部の。アレと喋っとったら、なまえが話入ってきてな。ホラ、挨拶くらいせんとあかんやろ」
「なんや治おまえまさか俺のこと言うてへんよな」
「ゆーてへんゆーてへん。あ、付き合っとるんか聞いたわ」
「……どうやった」
「ノーや」
「っしゃああああ」


「なんで俺より治のほうが親しげやねん」
「コミュ力がある証拠や」
「水泳部の男おらんかったら喋れてへんやろ!」
「後ろの席で芋っとるヤツに言われたない」
「何話したんや」
「自己紹介しかしてへん」
「自己紹介しかしてへんのになまえちゃんのこと呼び捨てはおかしいやろ。どういうことや」
「なんかその場のノリみたいなんがあるやんか。宮だともう片方と紛らわしいし治でええで〜、じゃあわたしも名前で〜。……フツーの流れやん」
「何を誘導しとんねん!」
「今思い出したんやけどなまえのインナーそこまで透けてへんかったな」
「ちゃうねん、座って板書の姿勢んなるとシャツにピターッてくっつくやろ、そこや」
「キッッッショおまえほんまキモいで」
「見たら分かる!」
「見んし! もーーはよ教えたれや」
「……教えたったほうがええんかな」
「当たり前やろ!」
「言うてインナーやで」
「なんなんおまえもう」


「ガン見やん」
「見てへん」
「いや見とったろ」
「見てへんゆーとるやろ」
「めっちゃガン見しとったやんか」
「気になる子見とって何が悪いねん」
「ストーカーと変わらへんやん」
「だぁーれがストーカーや変な虫がつかへんよう見守っとるだけや」
「それがストーカーや言うとんねん」
「わけわからん輩に絡まれたりしとったら俺が守ってやらんと」
「おまえや」


「今日ついになまえちゃんが宮くんて呼んでくれてん!!」
「そかー」
「アホほど嬉しい……」
「俺は治くんて呼ばれとるけどな」
「ア¨!?」
「ええやん宮くんのほうが一周回って親しげや、なんかあるやろそういう風潮」
「なんで俺が苗字でおまえが名前やねん普通逆やろ」
「早よ話しかけんからや」
「俺が話しかけたら萎縮させてしまうかもやんか」
「は?」
「女子の間でいじめられるかもしれへん」
「守ったったらええやん」
「…………」
「なんやその間」
「なまえちゃん……守りたい……!」
「守りたいと思っとる相手でしこるな」
「しこってへん」
「はあ……」
「侑くんて呼ばれたいやん……」
「知らんわ」
「来年俺とサムが同じクラスになればええやんな」
「そやな」
「なんとかならへんかな」
「無理やと思うで」
「ウグゥ〜」


「いやしこっとるやん!!」
「しこっとって何が悪いねん!!」
「しこっ……いやしこっとるやんか!! なんやこのゴミの量花粉症か? おまえの鼻には精子詰まっとんのか? 逆か?」
「高校生やで! 盛り狂って当たり前やろ!!」
「開き直んなや」

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