SSS | ナノ


「ヌ¨ッ……ヌ¨メ¨……ッオ¨…………」
「ヌメラ!?」
「ヌ¨ッ……」
「どうしたの」
「ヌ¨メ¨ッ……! オオ¨ッ……! アア……!」
「背伸びしてもまだ進化は出来ないよ」
「ヌッ……」
「わたしバトルはあんまり得意じゃないから……アメも持ってないし……」
「ヌァ……」
「進化したいの?」
「ヌ! ヌメ〜」
「う〜ん……じゃあ、何事も経験だし……キャンプ……しようか」
「キャ!?」
「え!?」
「ヌ!?」


「ねえヌメラ、さっきキャ!? って言ったよね?」
「ヌア〜?」
「おいおいヌメラがヌメ〜以外言うわけないだろ〜なまえさんの聞き間違いだよ。ほらテント立て終わったぜっ」
「キバナくんは本当にたまたまこの辺りに来ただけなの? テント立ててくれてありがとう」
「お安い御用だぜ!」
「キバナくんってあんまりミロ湖に用はないよね?」
「ある! 偵察とかによく来るし、地域の調査とかも依頼されたら来るぜ。あときのみ集めたり、ポケジョブの手伝いとかも」
「そうなんだ……」
「ヌ! ヌ!」
「おっ! ヌメラ〜お前大きくなったな」
「ヌアア! アアアアア¨!!」
「オレさまのこと嫌いかよ〜! なまえさんのこと大好きなんだな。オレさまと一緒だな」
「ア¨〜!?」
「なまえさんっ、オレもカレーつくる!」
「ジムの仕事は?」
「今日は午後休にしたんだ」
「なんで?」
「……歯医者!」
「歯医者さん行ったあとなら暫く刺激物食べちゃダメだよね」
「えっ、いや、三時間くらい前に行ったし、もう何か食べても大丈夫なくらいにはなってる筈……」
「…………」
「……」
「ヌ……」
「キバナくん……」
「なまえさんの作ったカレー食いたいんだよぉ〜っ」
「カレーなんて誰が作っても同じだよ。たぶんキバナくんのほうがカレーつくるの慣れてると思うよ」
「オレあんまりカレー作りしないんだよな〜。腹減ったらプロテインバー食べちゃうっていうか、あんまり自炊しないっていうか?」
「キバナくんこの前インスタで手作りボロネーゼのライブ配信してたよね」
「見ててくれたのか!?」
「自炊しないんじゃなかったの? 自炊しない人は急にボロネーゼとかつくらないよ」
「あんまりしないって意味! 本当にそんなに頻繁にやるわけじゃないんだって」
「そうなんだね……」
「そうだぜ……」
「じゃあ……わたしカレー作ってるから、ヌメラたちのこと見ててもらってもいい? これボール」
「ぬめ!」
「ふら!」
「じゅら〜!」
「え!? 一緒にカレーつくろうぜ! オレ火起こすのうまいんだよ」
「自炊しないんじゃなかったの?」
「いやキャンプ飯は別」
「キバナくんはうそばっかり」
「嘘じゃないさ。コツがあるんだよコツが」
「そういう意味じゃない」


「――まごころ込めて……ッ!! おらああああッッ!!!」
「それは絶対にしないといけないやつなの?」
「おまじないみたいなもんだよ。ほらなまえさんもまごころ込めて」
「う、うん……」
「オレに込めてもいいよ」
「なんて?」
「ん? いや……おっ、結構いい感じだな!」


「ぬめ〜」
「ふら〜」
「じゅら〜」
「カレーができたよ」
「なまえさんのカレー!」
「ほとんどキバナくんがやってくれたからキバナくんのカレーだよ」
「なまえさんの用意した材料と調理器具でつくったからなまえさんのカレーだろ」
「そうだね」
「(なまえさん……そっけない……でも可愛いぜ……)」


「ア! ヌメラが進化しそうロト!」
「ぬ¨……」
「ウンコじゃなくてか?」
「キバナくん汚いよ」
「ごめんなさい」
「あ〜若干経験値足りなかったロトね」
「ヌ……」
「残念……」
「オレにはいっぱい経験値入ったぜ〜!」
「そうだね」
「なまえさんなんか冷たくないか? オレさまなんかした? なまえさん〜」

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