vs腐男子


誰も使っていない空き教室を発見し、すかさずそこに入った。

「お前何なんだよ」
「えー?ごめん?」
「…まあいい。BLが何かだったよな」
「うん」

早く答えて早く昼休みを満喫しよう。
純くんのあはんうふんやだ、そこはだめえっ、な小説が早く読みたい。

「ボーイズラブだ、ボーイズラブ」
「ボーイズラブ?」

そこからかよ、めんどくさい。

「男同士の恋愛」
「…ホモってこと?」
「そうだ」
「それを、好きなのか?竹田は」
「そうだ」
「えっ…ええええ!?」

信じられない、とでも言うようにこっちを見てくる沢村。
そりゃあなあ、お前みたいなリア充はBLなんて必要ないだろうが、俺みたいな平凡男子に少しくらい変わった趣味があってもいいじゃないか。

「じゃ、俺は戻る」

純くんが俺を待っている。
うふふふふ。
純くんのところに行くためにポケットを探ってケータイを取り出した。

「ちょ、待って!」

歩き出した俺の腕強い力で捕まれてしまう。

「なんなんだよ質問には答えただろ!俺は早く純くんがあんあん言うところが読みたいんだよ!」
「純くん…?あ、さっきの乳首の人か」
「…ケータイの小説のキャラだけどな」
「…なあ、竹田もホモなのか?」

完全にもう純くんのことでいっぱいになっていた頭を沢村の言葉で現実に引き戻される。

「…あのなあ、言っておくが俺は女の子が好きだ。同性愛者じゃない。BLは好きだが、自分が好きなのとは別物だ。妄想だ、趣味だ。そうだな……部活、そう、部活のようなものだ。野球だ、サッカーだ、バスケだ、と夢中になってる奴らがいるだろう。まあ、俺は部活内で乱交なんてのも―――ゲフンゲフン。いや何でもない。…そうそう、部活とか、夢中になれるものがあるだろう。そのことしか考えられなくなったり、他のものを犠牲に出来たり。俺にとってのそれがたまたまBLだっただけで、野球部の奴らが、野球やバットやボールと付き合ったり結婚したりしないように、俺は趣味としてBLが好きなだけで、男に興味はない。あ、男を好きな男には興味あるけどな、活力的理由で。で、なんだっけ…?…あ、そうそう、男には真っ裸で迫られたって勃たねえよ。俺にそんなことしてくる奴、いないだろうけど。とりあえず、言ってることわかったか?」
「うん、まあ」
「よし、じゃあ俺は戻るからこの手を放せ」
「待って」
「っ、まだ何かあんのか!?」
「純くんって誰?」
「…俺にそれを語らせるのか?」

お前が純くんを知ってどうするんだ。
捕まれた自分の左手を見つめる。
放す気配はない。
この短時間で、こいつがしつこいことはよーくわかった。
仕方ない、話してやろう。

「よし、いいだろう。純くんは総受けでさっき話題にも出したけど、野球部の先輩に犯されたり、先生に犯されたり、幼馴染みに犯されたりもする。ちなみにさっき教室で読んでたのは新(アラタ)×純くんでな、マジ新そこ代われ!って感じなんだ。純くんの乳首は俺のだっつーの。純くんのかわいいピンクの乳首れろれろしてあんあん言わせるなんて羨ましすぎる!あー純くん犯したい!乳首乳首っ!よしっ、純くんも新もまとめて犯してやる!俺はな、バリタチが無理矢理受けるのだって大好きなんだからな!突っ込まれたら、意外とビッチだとさらに萌えるな!新の処女、俺がもらってやる!あ、そうだな、前は純くんに突っ込んだままで、後ろは俺に突っ込まれるってどうよ?3P!前も後ろも!純くんの乳首は俺のだけど!ハハハ!いーんじゃねえの?最高最高!」

話の途中で沢村が何かを質問してきたり、え、と驚いた声を上げていたが、全て無視し、純くんについて話してやった。
話終わると、沢村は可哀想なものを見る目を俺に向け、口を開いた。


「…竹田はやっぱり男が好きなのか…?」
「…お前、さっきの俺の話ちゃんと聞いてたのか?それと、そろそろ放せよ。願わくは、もう二度と俺の前に現れないでください」





おわり

―――――
あ、あれ?
エロ書くつもりだったのにw
攻めを犯す妄想しといて犯されてたら萌えるなって思ってたのに書けなかったww

そしてこれはひどいな
これ以上続き書いても悪化しそうなんでvs腐男子はこれで終わりにしますw










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