昼、俺はご飯も食べ終わりイチゴオレを飲んでいた。

陸が、お菓子ばっかりじゃなくて色々食えって。
牛乳はたくさん栄養あるぞって教えてくれた。
だから俺は、一番飲みたかったココアを我慢して、牛乳20%増量のイチゴオレを買ったんだ。
俺は、甘くない牛乳は飲まない。
嫌いとかじゃないけど、出来ればおいしい状態で飲みたい。

井上の話が右耳から左耳を通り抜けながら、イチゴオレも中々イケるな、なんて思う。
今度はバナナオレにしよう。
加賀見と三上は井上に目もくれず、食後の一服をしている。
誰も井上の話聞いてねえよ。

俺だけでも聞こうと耳を傾けると、かわいいとか、さすがに俺も狼になっちゃうよとか、途中からじゃ何の話をしているのかわからない。
何の話か聞こうとすると井上がいきなり飛びかかって来た。

「アキちゃんかわいー!」
「いのうえ、…わあっ!?」

いきなりのことに対応出来ず、イチゴオレの紙パックを押し潰してしまい、勢いよく出たイチゴオレが俺の顔にかかった。

「う゛ぅー…」

目には入らなかったが、一応目をパチパチさせる。
結構たくさんかかったなあ。
さすがに怒ろうと顔を上げると、予想とは違う三人の反応に俺は固まった。

俺の予想では、井上がいっぱい謝ってきて、三上が心配してくれて、加賀見には馬鹿にされる、だったのに。
目の前の三人はギラギラした目でこっちを見ていた。
え、な、ななな…?
何か俺が悪いような気持ちになって目線を反らした。

前髪にもイチゴオレがしっかりかかって、額に張りつく。
視界の隅に薄くピンク掛かった白い液体が見える。
甘いイチゴと牛乳の匂いが心地いい。
口の周りから顎を伝って、ぽたり、と一滴地面にイチゴオレが染みを作った。

あ、もったいない。

反射的にそう思い、口の周りを舌でぺろりと一周させた。

ごくり、とどこからか音が聞こえてくる。
何かを飲み込む音。
俺じゃない。
じゃあ、誰……

パシャッ、ピロリン。

へ?
いきなり眩しくなって光った方を見ると井上がケータイを俺に向けている。
カメラ?

三上もケータイを俺に向けていて、ずっと赤く光ってる。
…ムービー?
何が起きたんだ?

目の前に加賀見がいて、背中に何か固いものが当たる。
…地面?

イチゴオレの匂いに酔ったようにふわふわとしていた俺も、一気に頭が覚醒する。

わああっ!?

加賀見に押し倒されてんぞ!俺!

「井上グッジョブゥゥウウ!暁えっろ!かわいい!」
「アキちゃん顔射きゃあああー!」

がががが顔射!?

「馬鹿野郎」

近くで加賀見の声が聞こえて、頬をべろんっ、と舐められる。

「なななっ、何してっ…!?」

肩を押すと、案外あっさり加賀見は退いた。

「龍ずりぃよ!」
「そうだぞ!俺のアキちゃんに何するんだ!」

俺は静かに起き上がり、シャツの袖で顔を拭く。

「うるせえ。お前ら、その写メとムービーよこせ。んでお前らのデータは消せ」
「なんちゅう理不尽な…」
「あげてもいいけど消さないよ!これは今日の俺のオカズだからね!」

オカズ…?

「な、何の話を…?」

眉間に皺の寄った加賀見がこっちを向く。
あれ、機嫌悪いのか?


「本物かけんぞ、馬鹿」


本物…?





―――――
ただ単にイチゴオレで顔射の疑似体験w
くだらないwww

4人の会話とかもっと見たいというリク。
ありがとうございます。

このあと龍くんに画像とムービーを送った後、井上くんとみかんちゃんはデータを消そうとしないので、龍くんにケータイを破壊されますあはは(^O^)






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