2月14日


「加賀見ー!今日の収穫は?」
「は?」
「チョコレート!」
「だからもらわねえって言っただろ」
「は、え、は?え、もらってねえの?」
「しつけえ」

な、なにー!?
まじか。まじでか。
俺あんなに言ったのに!
紙袋もせっかく入れといたのに!

「今日の俺の生き甲斐だったんだぞ!」
「知るか」

ひどい…。
何だかんだ言って、もらってくれると思ってたのに。
つくづく俺に冷たいな。
ちっ。加賀見なんてもう知らん。

「陸に貰ったチョコ食うから、もういい」

放課後、陸がわざわざ学校に届けに来てくれた。
毎年くれるけど陸のチョコおいしんだよな。
箱にかかったリボンを解き、包装紙を破かないように気を付けながら剥がした。
箱を開けると……トリュフ…!
あー陸ありがとう!
いただきます!

人差し指と親指で摘み、口まで持ってきたところで影が差した。
…ん?

見上げると胡座をかいてる俺を立ったまま見下ろしてくる加賀見。
え?え?

「何か用……え、…ひっ…!」

足で肩を押されてそのままペタンと背中が床に着いてしまった。
おろおろしているとチョコを人差し指と親指ごと握られてしまった。

「ちょ、なんっ…あっチョコ…!」

熱で溶ける!
もったいない!

「手ぇ放せ!」

力を入れるとチョコを潰してしまいそうで、外側からもう片方の手でぺちぺち加賀見の手を叩くも、効かない。
くそぅ。

何だ?
お前もチョコ食いたいのか?
でも甘いもの嫌いだったよなあ?
いや、どっちにしろ俺のチョコはやらないけどな!

「お前チョコ好きだしな。…食いたいか?」
「ぉ、おう」

当たり前だ。
チョコを食べる以外どうするって言うんだ。
鑑賞か?

人質ならぬチョコ質をとられている俺は嫌な予感がするも素直に答えた。
チラチラ加賀見に視線を向けるも、手、基チョコから目が離せない。

そんな俺は加賀見の顔が近づいてきていることに気づかなかった。

「え、…ぅむっ……は、ふ…」

キスされてると気づいたときにはもう舌が入ってきていた。
逃げようにも後ろは床だ、逃げられない。
舌を引っ込めようとすると、絡め取られて、吸われてしまう。
ちゅくちゅく唾液の混ざる音が恥ずかしい。
頭が蕩けてしまいそうになるのを必死に耐えた。

「ふぁっ、ん…ん、んぅ!ん、…く」

悔しいけどほんとこいつキス上手いな。
ズボンと下着に手をかけられて、驚いた。
チョコは食わしてくれるんじゃねえの?
脱がされると思って手足をジタバタ暴れようとすると、暴れんなって言ってるみたいに舌を噛まれる。

「んっ……く、ふっ…!は、あ…」

俺の抵抗も失敗に終わり、下着ごと膝まで下げられてしまった。
チョコもいつのまにか俺の手には無く、加賀見が持っている。
さらに、包装紙についていたリボンで手首を頭上で拘束された。
あっという間にうつ伏せにされ、尻たぶを開かれる。
何だこの恥ずかしい格好!
顔がかあっと熱くなって、耐えられなくて床に頭を擦り付けた。

「え、なに…や、だ…!ちょ、ま…!」

何か冷たいものが後孔に当たってピクリと身体が反応する。
やだ、何だこれ。

「チョコ食いたいんだろ?」

え、これさっきのトリュフ?
ちょ、なんでこんなことに。

「や、やめ、…あぁっ!?」

抵抗する間もなく、トリュフが入ってきた。
暴れようとすると膝裏を押さえられてしまった。
手は拘束されているし、抵抗の仕様がない。

「ふ、ざけ…!も、たいな、い…!」
「すげえ溶けてる」
「っ…!」

入ってきたときは、形を留めていたチョコレートも、俺の体温でトロトロになっていく。





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