みかん


腰をぐいっと抱き寄せられ、熱い性器で尻を割り開かれる。

「う゛ぁっ、あ゛…ぁ゛!?」

ぐぐ、と一気に後孔に入ってくる。
半端じゃない異物感に襲われた。

「ぁ゛、う…」

指とは比べ物にならない質量に身体がついていかない。
全身でこいつを拒否してる。
鈍器に殴られたような衝撃に一瞬意識を飛ばしそうになった。


痛みもあるが、衝撃の強さが勝ち、動けない。

ずっ、ずっ、とさらに男が俺に腰を押しつけ、全部入ってしまう。

ショックを受けている間もなく、男が腰を少し引き抜き、前立腺を狙うように腰を動かす。

「あ゛ぅあ゛っ…!う゛ぁっ、」

前立腺を擦られると頭が痺れるような感覚がする。
それ、嫌いだ。

「あーきっついなあ…。力抜けない?」

こいつの指示に従うわけではないが、俺だって辛い。
息を荒げながらも、力を抜く努力はしている。

それを男も感じ取ったのか、動きが穏やかになった。

そのせいで、少しだけ頭に余裕ができ、今の状態を処理しようとする。
こんな軟弱な奴に突っ込まれ、たいした抵抗も出来ず、どうすることも出来ない状態。
悔しさと自分の情けなさに泣きたくなった。

「あは、なに?泣いてんの?」

ぐいっと無理矢理顔を後ろに向けられる。

「かーわい」

口笛でも吹き出しそうな男の態度に、唇を噛んで耐えた。
こいつなんかの前で泣いてたまるか。

顔が変形するまで殴られるより、男に突っ込まれる方がよっぽど屈辱的だ。

ぷちって音と共に口内に鉄の味が広がる。
床に唾を吐き出すと、それは赤く染まっていた。

「こ、ろ、して、やる」

てめえごときが、この俺を犯すなんて、許されると思うな。
俺が感じた屈辱の何倍、何億倍の屈辱を味わわせた後、殺してやる。

「こわいねー」

楽しそうに笑い、腰を動かし始める。

「あー、やばい。きもちい」
「あ゛っ、く…こ、ろ、すっ…」
「今言われてもなあ。ケツにチンコ挿れられてさ、殺すって」

男は俺の性器を握った。
く、っと息を詰めた俺に、かわいいと言い、額にキスした。
口にしようとしたが、さっき噛みつかれたことを思い出したらしい。

「タチよりさ、ネコのが合ってるよ。ほんとは俺みたいのに襲われんの待ってたんじゃないの?」
「ふ、くあ゛っ、…んんっ、ひ」
「男に突っ込まれて勃たせて、恥ずかしい?」

いくらでも言い返したいことはあるが、俺の口からは切な気な声しか出ない。


「中に出すよ」
「あ゛ぁ゛…!?っざけんっ、あ゛ぅっ、ん゛」

男が息をのみ、中の性器が脈打ったかと思うと、ぶわと液体が広がる慣れない感覚。

性器が引き抜かれ、ぶるりと震えた。

「えっろ…」

浅いところで出したのか、後孔から精液が溢れている。

殺す。
殺してやる。
それだけに頭を集中させ、屈辱と羞恥から耐えた。

「処女、ごちそうさま」

そう言い、男はカッターをドアの前の床に置いて、男は出ていった。
直接ほどいたりしたら、俺殴りかかるもんなあ。
賢いんじゃねえか。


俺は這えずり、後ろ向きにカッターを取り少し刃を出して、手首を拘束している紐を切った。
腕を見ると、赤く痕がついている。


あいつは殺す。
俺にこんなことして済むと思うな。
だからってそのせいで俺がパクられちゃ話になんねえ。

あいつの顔を思い出しただけで、身体中から怒りが湧いてくる。


赤く染まった手首を見ながら、俺は完全犯罪を企てた。




―――――
もはらです!
みかんちゃんはプライドが高いんです。
自分より弱い奴にヤられて、プライド傷つけられたと思います。
復讐に燃えます。







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