跪いて忠誠を誓う
「アキちゃん、俺のこと怖い?」
そう言いながら、親指で俺の目を拭う。
なんだよ。
こんなことしといて、なんでそんな顔すんだよ。
ふるふる頭を横に振ると、顔が近づいてきた。
「んっ」
ちゅっ、ちゅっ、と口づけ、上唇をはむはむ挟み、ぬるっと舌が入ってきたかと思うと、焦らすように出ていく。
「ん、んん…ぁふ……う、ん…」
下唇を挟んだと思うと、今度は大胆に舌が入ってくる。
「や、うぅ…んっ、んんー…」
散々口内を貪った後、ゆっくり顔が離れてく。
「何でっ…こんなことっ…んっ…すん、だよっ…」
聞くと、井上は笑った。
「好きだからだよ?」
「は…」
「アキちゃんが好きだから、ここに挿れたくてしかたなかったんだよ」
「あっ…」
後孔の入り口を撫でながら言う。
「いつも言ってるでしょ?俺、アキちゃん大好きなんだって」
俺を好き?
こんなに嫌がってもやめてくれないくせに?
「うっ、そだっ…!」
「何で?何でそう思うの?」
「み、んな…俺のこと、きらいなんっ、だ…」
井上が少しむっとした顔をする。
「嫌いなわけないじゃん。こんなに好きなのに」
加賀見は…どうなんだろう。
何で俺にあんなことするんだろう。
やっぱり、……嫌いだからだろうな。
「アキちゃん」
その声にハッとする。
聞いたことないくらい冷たい声をしていた。
「他のこと考えてたでしょ?」
「考えて、な、い……ひぁんっ!」
前立腺をぐっと突かれる。
「俺のことしか考えないで」
「ああっ…やめっ、てぇっ…あっ」
「アキちゃん、好き」
「やっ、…ああっ、やめっ、ぅんっ、」
「好き」
どくんっ。
また空イキした。
中に井上のも出された。
「ふぇっ…も、こわい…あ、やだ」
「アキちゃん、龍にも中出しされた?」
「されて、なっ、い…」
「アキちゃん…」
上から悲しそうな声が聞こえた。
「いの、うえ…」
心配になって井上を見上げると、中の井上の性器が硬くなった。
「あっ、かた、く…」
「そんな顔、俺以外にしちゃだめだよ?」
「ふ…?あつ、い…」
井上が俺の髪をすく。
さっきより、身体が熱い。
敏感になった気がする。
頭働かない。
「アキちゃん、腰揺れてる」
「だって…中、あつ、い…」
「藥効いてきたかな?」
「くす、り…?」
「今までも気持ちよかったと思うけど、もっと気持ちよくなれるよ」
もっと?
「も、やだ……も、いらない…」
「ほんとに、いらないの?」
井上はゆっくり奥を突く動きに変えた。
「ああっ、は、…ん」
「気持ちよくない?」
「ひあ…うっ、は…う…」
「中、むずむずしない?」
中はさっきより、さらに疼いて、頭がおかしくなりそうだ。
「あっ…、す、るっ…」
「もっと突いて欲しくない?」
「…………ほ、し…い…」
「かわいいアキちゃん。大好きだよ」
「ふ…え…?」
大好き?
「あは、飛んじゃってる?」
「うん?…ぁっ、はぅっ!きも、っち…!」
井上の腰が動き出す。
「きもちい?」
「んっ…ああっ…きも、ちい…!」
「じゃあ、もっと気持ちよくしてあげるね」
「あっ、ふ…あり、がとぉっ…」
くすくす笑う声が聞こえたから、つられて俺も笑うと中の硬いのがおっきくなった。
「あっ…お、きい…」
「あーもーアキちゃんのばか…」
井上が苦笑いしている。
何で…?
「龍にもそんな顔した…?」
「…?」
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