跪いて忠誠を誓う


足首から膝に、膝から内腿に、手が上がってゾクゾクした。

「全部見たい」

さらに腰の下に、クッションを置かれ、尻を井上に晒してる状態にされた。

「やだ…やだ…」

薬と愛撫のせいで勃起した性器も、たぶんヒクついている後孔も見られている。
もう消えてしまいたい。

井上が優しく性器を握る。

「アキちゃん、ビンビンだね。気持ち良かった?」
「よくな、いっ!ばか!…も、やだぁ…」

薬のせいか、中がじくじく疼く。

「アキちゃん、お尻ヒクヒクしてる…ちっちゃい穴だね。ほんとに龍の入った?」
「入ってない…!ふ、ああぁあっ…!」

井上が性器を握った手をシュッと擦ると、射精してしまった。

「かわいい」

井上は手に付いた精液をぺろぺろ舐めた。

「やっ、そんなのっ、…舐めんなっ…!」
「何で?」

何でって…。


「ひあぅっ、やっ、やだあっ…!」

井上は後孔に優しく指を入れた。
待ち望んだ刺激に、意思とは別に腰が跳ねる。

「この中に、何回、龍の入れたの?」
「いれてな…ああっうっ…!」
「ここがアキちゃんのイイとこ?」
「ちがっ…ああっ!う…!やめっ、ろお…」

井上が何度も前立腺を擦ってくるため、腰がびくんびくん揺れた。

「あっ、あっ、あっ、あーっ…!」

体がどくんっと震え頭が真っ白になった。
この感覚知ってる。
空イキとかいうやつだ。

「アキちゃん、ドライでイった?」
「あ…あ…こわ…や…」
「気持ち良かったでしょ?」
「や、へん、なる…こわい…」

ポタポタ泣く俺をぎゅうっと抱き締めた。

「どうしよう。かわいすぎる」


体が離れると、後孔に何か硬いものが当たった。

「アキちゃん、龍とシたよね?」
「してな…」
「ほんとのこと言わないと、挿れちゃうよ?」

先っぽが少しだけ入る。

「ひぁっ…やだっ!やだ!」
「大丈夫。誰にもバラしたりしないよ。…シたんでしょ?」
「したっ!したからあっ…」

井上は少しだけ乱暴に俺の頭を撫で、ふーんと鼻を鳴らした。

「アキちゃんから誘ったの?」
「ちがっ…あっ!」

言え、と言うようにまた少し中に入ってくる。

「写真っ…とら、れたっ…」
「アキちゃんは写真撮られたら誰にでもヤらせてあげるの?じゃあ俺も撮るよ?」
「やだっ、う、…ごめ、なさいっ」
「うん、ごめんね。苛めすぎた」

井上はなぜか自嘲的な笑みを見せた。

「アキちゃん、隙だらけなんだよ」
「あ…隙?」

俺の髪をくしゃりと撫で、頭にちゅっとキスした。

「今日じゃなくても、いくらでも、アキちゃん襲えたんだよ?」
「おそ…」
「こんなにかわいいんだから、もっと警戒心持って?」
「う…?」
「挿れるね?」
「えっ、えっ…あっ…やっ、やめっ、ひ、ぅぁああ゛っ…!」

ゆっくりだけど、確実に入ってくる。
挿れないって。
言ったら挿れないって。

俺を幸せそうに見つめる井上は、もう俺の知っている井上じゃなかった。

「全部入ったよ」
「ふ…うっ…うそ、つきっ…」
「ずっと、こうしたかった」

涙が止まらないのに顔を隠すことも拭うこともできない。
井上から顔を背けた。

俺、自惚れてたみたいだ。
加賀見に嫌われてるのは知ってたけど、井上には嫌われてないと思ってた。
よく話しかけてくれるし、むしろ先生として好いてくれてるとまで思ってた。
俺も明るくて、話しやすくて、元気な井上好きだ。
でも、こんなことするってことは、嫌われてるんだろう。
俺、バカだ。


「アキちゃん?」
「も、や…」

井上は心配そうに俺を覗き込む。




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