龍の鬚を蟻が狙う


加賀見が内腿を膝から上に向かって絶妙なタッチで撫でると身体がぞくぞくする。

「ふざけ、い゛ぎぃっ…!や、いた…やめっ…!」

手が股間に辿り着くと下着から性器出され、潰れるくらい強く握られる。
あまりの痛さにポロポロ涙が落ちた。
いちいち泣く自分への羞恥など、どこかへ飛んでしまうほど痛い。

「女なら、これいらねえんじゃねえの?」
「やだっ…いた…」
「取るか?」
「やめ、あ゛!いたいぃ…!」

ぎゅうぎゅう強く握る。
そんな強さで握られたこと無い。
ほんとに潰れてしまう。
痛いのと急所を潰される恐怖で声が出ない。
痛くて痛くて、やめてって想いを込めて見上げると、笑われた。

「痛いだろ?でもな、見てみろよ」

え?
下に目線を写すと、萎えるどころか、先走りがだらだら流している性器。

っ、なんで…?

恥ずかしくてもう消えたい気持ちになる。
顔が熱くて涙腺が壊れたみたいに涙が止まらない。

「ふえ…、やっだ…、なんで…」
「化粧取れるぞ?」

そういえば。
ウォーターなんとか使ったとか言ってたけど、あんまり泣いたら取れる。
性器から加賀見の手が離れると、安堵にする間もなく加賀見の肩を押す。
性器から手は離れたのに、まだ握られてるような感覚がある。
どんだけ強く握ったんだ。

「やだ、帰るっ…」

加賀見は退いてくれず、俺の脚を無理矢理M字に開脚しながら、さっき俺の口に入っていた指で後孔の入り口を撫でる。

「んっ…、やめろっ、俺、しないっ…」
「俺?」
「あんっ…!」

入り口を撫でていた指が第一関節まで入り、出ていく。
高められた身体は俺の意思に反して、次の刺激を求め、中が欲しがるようにヒクヒク動く。

「女は俺なんて言わねえよなあ?」
「何いっ、あはぁっ、んっ…」

くちゅくちゅ。
音に合わせて腰が震える。
指がさらに深く入り、名残惜しくも出ていく。

「パンツは男物か」
「…ったりまえ、んっ、だろ」

下着を下げられ、足首に引っ掛かってるだけの状態にされた。
頭が白み掛かって来て、頭では抵抗したいのに身体は実行しない。

「あー…何かスカートって興奮するな」
「ぁうっ、だ、たらっ、女と、…しろっ、ひあぁあぅっ…!」

中の指が折り曲がる。
腰が大袈裟なほど、腰が跳ね、俺は達した。

「あ、あ…ふ…」

それ、やばい。
きもちい。
くらくらする。

俺の反応がいいのがわかったのか、引き続き、指を曲げ、前立腺を擦る。

「あっあっ、あぅ、はあっ…っ、んあっ」
「だから今してんだろ?」

濡れた視界に口角を上げた加賀見が写る。

「ひああっ…お、れっ、おん、なじゃなっ、ん」
「何でだよ?ケツ気持ち良くてこんな濡らして女だろ」

濡らして?
見ると、性器からの先走りと精液が後孔に伝い、十分なほど濡らしていた。

「やだっ、やだあっ…んー…!」

恥ずかしくて暴れようとすると、口を口で塞がれた。
恥ずかしさで、ここがどこかなんて忘れていた。
わかっていたら、こんな大きな声出したりしない。

目にかかった髪をかき上げられる。
カツラだけど。
舌を絡められると、じくじく痛む。
引っ込めようとすると、また噛まれた。

「こうして見るとほんと女だな」
「うるさっ…!」

誰が女だ。
こんな気持ち悪い奴、俺は女とは認めねえ。

見上げると、ギラギラした目をしている加賀見がいる。

「あっ、ぁっ、やっん、…はっ、」

中を三本の指がバラバラに動く。
前立腺に当たるように勝手に腰が動いてしまう。







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