龍の鬚を蟻が狙う


「あっああっ、やだっ、やだあっ」
「お前、やらしいな」

わざとさっきのイイとこをはずして指を動かされ、意識とは別にそこにあてようと腰が勝手に揺れていた。

「中、指に絡み付いてくる」
「うるさっ、あっ、ふっ」

それは自分でもわかっていた。
加賀見の指を離すまい、とでも言うようにキュウキュウ絡み付いている。

加賀見は性器の根本を握り

「暁、どうしてほしい?」
「……」

イかせてほしい。
触って欲しい。
さっきのイイとこをぐりぐりされながら性器も触って欲しい。
もっともっと気持ちよくしてほしい。
だけど、そんなこと言えない。
言えるわけない。

尿道を腹の指で擦られる。

「あっ、ああっ」

根本を握る指に力を入れられ苦しい。
快感を体が求めて、頭がついていかない。

「おら、言わなきゃ俺は何もしねえぞ」
「………っかせて」
「聞こえない」
「…う…いっイかせて」
「いい子」

頭を撫でられる。
子どもをあやすように。
俺の顔は真っ赤だと思う。
生徒にこんなこと頼むなんて。
屈辱以外の何者でもない。
涙で顔が濡れる。
頭撫でられながら泣くなんて、ほんとにガキみたいだ。

後孔に何か固いものを感じた。
指じゃない。
指より太くて…
なんだこれ?

見たくなかったが自分の後孔に目をやるとフリーズした。
加賀見のそり立った性器があてがわれてる。

なに、なんで?
は?
え?
なんで?
頭の中はパニックだ。

後孔に性器を擦り付けると何をしようとしてるのか、わかってしまい、顔が青くなる。

ありえない。
男に掘られるなんてありえない。
というか、そもそも何で男の俺に勃つんだよ。
ただ、俺の体、嬲るっていう嫌がらせじゃないのか?
関係ないことが頭を巡り、現実逃避しようとする。

「ちょっ、ふざけんな」
「イかせて欲しいんだろ?」
「ちがっ、手で」
「わがまま言ってんじゃねーよ」
「いやっ、ほんとそれだけはっ…」
「諦めろ」

涙目でやめてくれ、と訴える。
涙は勝手に出てきただけだが。

「だから、煽るだけなんだよ」

煽るってなんだよ?
ぐいっと腰を押し進められる。

やばい。
誰か、誰か助けて。

「だっ、誰かっ…」
「誰に助け求めてんだよ?」
「うぅ…」

誰にだろう。
そもそも、こんなところ、誰かに見られたら、終わる。

涙がとめどなく溢れる。

「力抜けよ」
「やっ、…やああああっ…!」

そんな場所にそんなものをいれられるなんて。
考えたくない。
痛くて異物感もひどくて、頭がおかしくなりそうだった。
耳元に何かを感じ、加賀見の唇だと気づくと、ぺろりと舐められる。
何か力が入んない。

痛い痛い痛い。
そこは出るとこであって、入れるところじゃない。

「い゛だっ、…ぐるし、い」

内臓が引っ張られ、せり上がってくる感覚が感じたことのないくらい苦しい。

「い゛やっ、やだ、あ゛ああ」
「全部入ったぞ」
「やっ、うそ…たすけ…」
「そもそも、何て助けてもらうんだよ?」

何てって何だ?

「チンコ、ケツにいれられましたって?」
「やっ、も、やだっ」
「動くぞ」

認めたくない。
こんなことされてるなんて。
考えたくない。
そんな俺をよそに加賀見は動き始める。

「ひっ、あ゛っ、あっあ゛っ、んっ」

苦しい。
気でも失えたらいいのに、苦痛がそれを邪魔する。
血出てんじゃねぇか。
裂けてんじゃねぇか。

「んっ、ここだっけ?」

さっきのイイとこをすられ、俺の体は嬉しそうに跳ねる。
指とは比べ物にならないくらい、いい。
指とは違い、熱くて太くて固いそれに、突かれると、体が熱くて、頭が溶けそうだ。

「ああああっ…!あっあっ」

そこばっかつかれ、俺の性器から白濁が溢れた。
俺の腹を汚す。

「ん、はじめてで、後ろでイけんのか」

加賀見に腹の精液を撫でながら言われ、自分に驚き、唖然とした。
状況がわかってくると顔が真っ赤になる。
男の尊厳を奪われたような悔しさと、痴態を見られて恥ずかしいような複雑な気持ち。
加賀見は腰の動きはやめない。


「やっ、やっ、イって、んのにっ」

散々焦ろたからか性器から白濁が止まらない。
快感が強すぎて苦しい。
やっと止まってもイイとこを突かれるとまた頭をもたげ始めた。

「やっ、あっあっ、やあっ、あっ、やめっ」

加賀見が俺の耳元に唇を寄せ俺の名前を呼ぶ。
意識が遠退きそうな中で、名前を呼ぶ声が俺を繋ぎ止める。

「暁」
「っ…ああっ…」
「お前、名前呼ぶと中締まんだな」
「うるさっ、あっ、あぅっ、や、だっ」
「暁」
「っ…あっ、あっ、あああっ」

加賀見の快感に溺れながら俺を呼ぶ声は、堪らなく艶っぽい。
加賀見の色気に流されてしまいそうになる。
もっと、してほしいなんて。
もっと、抱かれたいなんて。
俺、頭おかしくなったんじゃないのか。

「…っ、暁」
「よぶ、なっ…っあ」
「暁、っお前ん中、たまんねぇよ」
「ぜった、ころっ、すっ、ぅあああっ…!」

イイとこをカリでえぐられイった。
その締め付けで加賀見もイったみたいだった。
中に暖かいものが広がる感覚がした。
その暖かいものが何かと考えながら俺は意識を手放した。






―――――
こんにちはー!
もはらです
こんなスペース読んでくれる優しい方ほんとありがとうございます!
嬉しすぎます
龍の鬚を蟻が狙うどうでしょうか…?
ちなみに龍も暁も私が好きな名前です!
私は難しい漢字一文字の名前がすきなんです(どーでもいい)
なんで勝手に愛情をたくさんそそいでます
エロの途中で疲れてきてこれもう省いちゃおーかなって何回も思ったんですけど、ちゃんと書けました
なのにあんまりエロくないとゆう!
はっはっは(なに)
笑うしかない!
しかもノーマル!
はっはっは(二回目)
笑うしかない!
感想は原動力になるんで一言でも嬉しいんでよければclapからお願いします







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