龍の鬚を蟻が狙う


「ゆび…」
「あ?」
「ゆび、ほし…」
「どこに?」
「奥っ…っ、ゆび、…ケツ、に」

言葉にしたことが現実になったところを想像すると後孔がヒクヒク動いた。

「自分で言って興奮してんのか?」

顔が赤くなる。
加賀見が喉を鳴らして笑ったから、恥ずかしくて、加賀見の胸に顔を埋めた。
涙がじわじわ溜まった。

恥ずかしくて、こんなこと言いたくないのに、それじゃ収まらない自分の体が憎らしい。

「顔、見せろ」

無理矢理体を剥がされ、加賀見に顔を向けられる。

俺のぶっさいくな泣き顔見てなにが楽しいんだ。

そしたら、加賀見が舌打ちした。
は!?
お前が無理矢理見てきて何で舌打ちされなきゃなんねえんだ。
失礼すぎるだろ。
死ね、ばか野郎。

「俺以外に泣かされんじゃねえぞ」

意味がわからない。
それに俺を進んで泣かすなんてお前だけだ。

手の指で後孔に少しだけ指が入り、内壁を擦りながら出てく。

「あぁっ、は…んっ」

こいつさっきから焦らしてばっかだ。
その責め苦に負けて、俺の腰は勝手に加賀見の指に押し付けてしまう。

「ひぃ、あっ、…ちゃんとっ…」
「あ?」
「ちゃんと、さわ、って…」

内壁を伝いながら入り口まで抜けかかり、また内壁を伝い、少しだけ奥に行く。

「ちゃんとって何だよ?」
「いい、とこっ…さわって…」

加賀見の指が的確に前立腺を捕らえる。

「ひあぁあっ…!んっ、そ、こ…」

何度も前立腺を攻められ、身体がビクンビクン痙攣した。

「あ゛ぁっ、やっ、…もっ、いらなっ、ひぃ゛あ゛っ…!」
「いらない?お前がしてって言ったんだろ」
「や゛あっ、だっ、い゛ぁあっ…!」

性器から白濁がだらだら流れ、いつイってるのか、何度イったのか、自分でもわからない。
やだと泣いてもやめてくれず、むしろ、嫌がる度に加賀見の目は興奮が含まれていく気がした。

「ひぅう…ん、」

やっと指が抜かれ、安堵し、気を抜いていると、後孔に何か熱く硬いものがあてがわれた。

「えっ?やっ、むりっ…!おれ、も、できな、あ゛ぁあっ…!」

容赦無く、加賀見の性器が入ってくる。
ぴゅっ、と尿道に残ってた精液が飛び出した。

「まだ半分しか入ってねえぞ」
「やっ、うそっ、やめ、ふ、あ、あ、あぁ゛あ゛!」

あまりの質量に目の前がチカチカする。

「ゃだっ、んっあ、もっ、でなっ、ひぃっ、」



*****

「死ねまじで。むしろ俺が殺す」
「あ゛?」
「ほんとくたばれ」

俺は今、学校に行くまでの時間、時間が中途半端すぎて寝ることも出来ず、加賀見に毒づいてる。
加賀見のせいで俺の睡眠はパーだ。

俺、寝ないとほんとに頭働かないんだからな。
授業中寝てしまったらどうしてくれるんだ。
教師が授業中寝るなんて生徒はどうするんだ。

俺、やだって言ったのに。
出来ないって言ったのに。
こいつ、ほんとは俺なんかのことすきじゃないと思う。
好きな人間に対する態度とは思えん。


なんかさっきは俺も素直にお礼なんか言った気がしたが、それは、あれだ。
うん、あれだ。
新田にあんなことされてちょーっと弱ってた?から言ってみただけだ。
心にも無いこと言っただけだ。
俺はこいつに感謝なんかしない!

監禁発言も一瞬でもぽっとした自分が恐ろしい。
ノリって怖い。
こいつは危険だ。
離れるなら今のうちだ。

「今更だが俺はお前が大っ嫌いだ」

加賀見に文句を言いながら加賀見脱出法を練る俺が、着々と怒りを募らせていく目の前の鬼の降臨に気づくのは、数秒後。




―――――
もはらです。
この後は暁ちゃんは学校行く時間ギリギリまで散々苛められるんじゃないですかね。

この話はDVくらいのを書こうと、かつて無いほどテンション上がってたんですが強姦に近いことされたあとに暴力ってさすがに可哀想すぎる…?
ってことで書き直しに_| ̄|●
そして龍くんの優しくさせ方が一切わからず、加減がわからず、てんやわんやに(^q^)あははうふふ

あと暁ちゃんはものごとをあんまり深く考えてませんね!笑
ちゃんと考えて!龍くん危ないこと言ってるよ!?ときめいてる場合じゃないよ!?
って脳内りっくんが登場しました。







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