龍の鬚を蟻が狙う
加賀見は、また手を突っ込むと、中で少し指を動かしぐっと手を抜く。
「あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛ぁ!!!」
それが24回続いた。
最後の方では新田は掠れた声で叫んでいた。
血は止まらずだらだら口から漏れている。
なんか、ほんとに、可哀想だ。
舎弟二人は片方は気絶し、腕がやばい方は床に寝そべり、脚をバタつかせ、一人で暴れながら
「ああああああ!!」
と叫んでいた。
あまりの痛みにおかしくなっているのかもしれない。
「うっせぇなあ」
加賀見は立ち上がると叫ぶ舎弟に近付いて無事な方の腕を掴んだ。
ボキッ。
「あ゛ーーーーー……!!!」
一回叫ぶと大人しくなった。
加賀見はまた新田に近付いた。
泣き続ける新田を見て、
「あー、悪いな。忘れてた。お前はここ、刺激して欲しかったんだよな?」
新田の股間を踏み潰した。
「いがあ゛あ゛あ゛あ゛っ…!」
叫びすぎて掠れた声が絞り出すように響く。
見てるだけでも痛い。
加賀見は踏みつけたまま、左右に足を擦り付けた。
その動きは再起不能になっても構わない、と言っているように見えた。
「ひっ、ひっ、やめっ、くださっ…ねがっ、しまっ…」
俺だって、怖くて痛かった。
新田のことだって、殺したい、くらいに思ってた。
でも、掠れた悲願にさすがにかわいそうになってくる。
もう十分じゃね?
「何だよ?足りないって?…そうだよな、男のケツに突っ込もうとするくらいだしな。これじゃあ足りねぇよな」
見ると、加賀見の右手には何かが握られている。
…何だ?
あ、スパナ、か?
どこからそんなもの…。
悪い悪い、と言ってスパナを振りかぶった。
「やだあっ!やだあーーーーーっ!」
新田はそう言いながら動かせることができる脚をバタバタ動かし暴れた。
どこに、そんな力が、と言う動きに驚いた。
加賀見はそれにも動じず、スパナを振りかぶり、
「あぎゃあ゛あ゛あ゛ーーーー!!!!!!!」
新田の股間に叩きつけた。
「う゛あ゛あ゛あ゛!!!!お゛お゛お゛おおおおっ…!!!!」
新田は吠え、暴れながら痛みに悶える。
加賀見はそんな新田を他所に、転がってるスパナを拾った。
え?
まだやんの?
とりあえず、加賀見を止めないと新田がやばい。
一連の出来事に呆然としていた俺は慌てて叫んだ。
「か、加賀見っ…!」
自分でも驚くほど、震えて、頼りない声だった。
呼ぶと加賀見がピタリと動きを止め、こっちを向く。
俺の想いが通じたのか、加賀見はスパナをその辺に捨ててくれた。
まだ足りないように、落ちていた新田の歯を踏み、砕く。
目の前に加賀見が来て、安心したのか、泣きそうになった。
加賀見が俺の脇に手を入れ立ち上がらせてくれた。
「か、が、み…」
加賀見の胸に顔を押し付けられた。
安心したような、呆れたような溜め息が聞こえて、俺は背中に腕を回した。
―――――
新田総入れ歯ーーーw
いえーいっ!
申し遅れましたもはらです!
いやあー楽しかったあー
最近甘いのが多かったので、きついの書きたいきついの書きたいきついの書きたいきついの書きたいってなって新田が生まれました!
ちなみに暁ちゃんも最後までされちゃう予定でしたが、それはさすがに龍くん怖すぎる、と思ってやめました。
龍くんももっときついことさせる予定でしたが、読み返してて、新田がかわいそうで省きました。
そもそも龍くんを不良にしたのは今回みたいなことをさせたかったからなんですよねー
少しでもみなさんがスカッとしてくれればいいなと思います。
新田が入れ歯を洗浄するところを想像してください。
入れ歯がずれてもきゅもきゅしてるところを想像してください。
続きはもちろん書きます。
今回は新田お仕置き編で。
井上くんのも書く予定でしたが、これで結構満足してしまったw
良ければ感想お願いします!
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