龍の鬚を蟻が狙う


少しだけ冷静に考えた。
恥ずかしい。
やだ。
でも…

「ん、龍の…ほしい…」
「俺の何が欲しいんだ?」

こういうときは名前で呼ばないと、なぜかしてくれない。
今までの行為で俺も学習した。

中の指がゆっくり出口に向かい、きゅぽんと抜けていく。
抜けたところから、きゅんと疼き出す。

足りない。
もっとして欲しい。


「龍の、…ち、んぽ…くだ、さ…あぅっ…」

先っぽがくっと入ってくる。
その先が待ち遠しくて、身体が逃がさないように勝手に締め付ける。

「は、ぅ…んっ」
「お前の好きなだけ、突いてやるよ」
「ひ、あぁあっ…!」

一気に貫かれて、目の前がチカチカする。
加賀見に崩れる。
びくっびくっ、脚がと痙攣した。
見ると、俺の腹は白く汚れていた。

「あ、れ……俺、イった…?」
「自覚無しかよ」
「ひっ、あっ、あんっ…!」

前立腺を揉むように突かれ、待ち望んでいた快感に、体が弓なりになる。
中はぐちゅぐちゅ音をたて加賀見を飲み込んでいた。

「ふああっ、んっ、んっ……あぅっ…」

意識が遠くなってくる。
やばい。

「暁、」
「ひぁっ、ん…あ…あっ…」

瞼重い。
と思ったとき、奥を激しく突かれた。

「ふぇああっ…!?」
「まだ寝んな」

加賀見の性器が激しく出し入れする。
奥を突かれるのも、ギリギリまで抜かれる感覚も、全て俺を翻弄した。

「あっ、出るっ、…んっ、出ちゃうっ…!」
「早ぇよ」
「うる、さっ…あぁっ…」

ぴゅっと少し色の薄いさらさらした液体が放出された。

「あ、もっ…むりぃ…」
「何言ってんだよ。俺はまだイってねぇよ」
「ん、やだ……ひぅんっ!」

加賀見が奥を突く。
無理だと頭では思っているのに、腰が軽く揺れる。

「あと二回はイけるな?」
「やっ、…ほんと、む、ひぎぃい!」





*****

身体がだるい。
お前のせいだ。
加賀見をきっと睨む。

それに応えるように加賀見の綺麗な指が俺の前髪をかき上げた。
その様子をこっそり見つめる。


いくらかっこいいからって、男を好きになるなんて、どうかしてるぞ。
それにただの同姓間だけじゃなく、教師と生徒だぞ。
俺、こんな危ない橋渡るような奴じゃなかったはずなのに。


さらに、しっ、しっ、嫉妬だとか。
ひっ、ひっ、ひっ、一人占めしたいなどと恐ろしいことを考え、口走るほどだ。
恐ろしい。

もう末期だ。
俺、どんだけこいつのこと好きなんだ。


「加賀見」
「あ?」
「嫉妬…するの、やだ」
「…で?」
「もうしたくない」
「なーに生意気言ってんだよ」

生意気!?

「生意気って何だ!腹立つ!」
「お前はずっと妬いとけ」

なんと。

「もう知らん。誰がお前なんかに妬くか」
「散々妬いといて何言ってんだよ」
「妬いてねぇよ!死ね!いっぺん死ね!」

手を軽く叩き振り払う。
するとその手が俺の腰に回り、ぴくっと反応してしまった。

「一人占め、したいんだろ?」

蒸し返すなー!
忘れたいんだ、俺は!

「っ、したくない!もう放せよ!」

手を突っぱねて、押し返すけど、怪力加賀見の前では意味を成さず。

「何だよ、また泣くのか?」

ククッと笑い声が聞こえた。
むかつく。

そもそも、こいつ、俺なんか泣かして何が楽しいんだ。
変な奴だな。


「もう絶対、お前の前では泣かない」





―――――
もはらです!
アンケートでいただいたコメントの
*可愛く
*暁が無意識に嫉妬して、龍を誘うけど失敗→龍に指摘されて気付く→そのままエロ
*龍と暁ちゃんが体だけでなくなんとなく惹かれ合ってるお話
*甘々な感じ
を参考に作りました。
案外時間がかかった割に完成度低っ!笑
暁ちゃん素直にしすぎたかなーと思ったんですが皆さんに好評だったので、良しとします!
いえ、してください!笑
次は井上くんだー。

改めまして、五万打ありがとうございます!
良ければ感想お願いします!







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