龍の鬚を蟻が狙う
精液が逆流するような性器への痛みと共に、ビクンッビクンッと異常なほど体が跳ねてイった。
空イキ。
「ふぇっ…これっ…こわ、い…やだ…ひっく…んっ…く…」
強すぎる快感を抱えきれなくて涙が止まらず、しゃくりを上げながら泣いた。
体が痙攣する。
もったいねぇ、と言って、加賀見が涙を舐めとる。
その甘い刺激にすら体が震えた。
中が加賀見の指を離さないと言うように締め付けてる。
恥ずかしい。
「すっげぇ絡み付いてくる」
イった余韻が消えないそこに、指を二本足されバラバラに動かされた。
理性が飛びそうなのを手の甲を思いっきり噛んで耐えた。
「ふあぁっ!…んぅ゛っ…あっあっ…やあっ…!」
長い指にピストンされる。
ズッチュ、ズッチュと水音がするたび、内腿がゾクゾクした。
「あ゛あぁあ゛…っ!」
また空イキする。
身体中が持っていかれそうな長い射精のような感覚。
その刺激に耐えていると、指が抜かれた。
抜けていく感覚にすらゾクゾクした。
指がなくなった物足りなさに震えながらも、中はドクンドクンと心臓みたいに動く。
「噛むな」
噛んでいた手を加賀見に取られ、歯形を舐められる。
「ん、ぁ、ふぁ…ああっ…、あんっ!あ゛あっ…!」
後孔に指より太くて熱いものがヌチュヌチュ入ってくる。
ひくついていた中が絡み付いていくのがわかる。
「あつっ、い…ん!」
尻に感じるチクチクする感覚が加賀見の陰毛だとわかり、中にあるのが性器だと知った。
「すげ、中キュンキュンしてんぞ?」
まだイってる中をガツガツ突かれる。
痙攣する体を抱えてくれた。
「ひあんっ…!やぁっ…!やらっ、っん…やらあっ…ぇっく…へん、なう…ひっく…ふぇ…」
声も掠れ、呂律が回らない。
絶頂が終わらない。
精液が逆流する感覚も、もはや痛い。
「やらぁっ…あっ、…ずっとっ、…イってう、かあぁっ……へん、なっちゃあっ…!棒やあっ…」
荒い息を断続的にしながら、加賀見に訴えても全く聞いてくれない。
俺の理性はとっくに飛んでしまっていた。
「抜いてやろうか?」
一度動きを緩めくれて、綿棒を掴む。
綿棒は俺の先走りでドロドロだった。
「ぬ、てっ…ぃてっ…!」
ぐぐぐ、とゆっくり焦らすように、抜かれていく。
じわじわと粘膜が擦れる感覚にどうにかなってしまいそうだった。
そのとき、下腹部に、じくん、と何かが走った。
あ、だめだ。
「待って…!」
「あ?」
「抜いたら、…出ぅ…」
「出せばいいだろ」
「ちがっ………おし、っこ」
「…そーだよなあ?こんなとこでしたくないよなあ?ケツにチンポ挿れられて漏らしたくないよなあ?」
コクコク頷く。
体を起こされ、対面座位にされた。
「綿棒戻してやるよ」
ほとんど抜けそうだった綿棒をずんっと勢いよく突き刺される。
腰がビクッと跳ねると、中の加賀見の位置も変わって甲高い声が出た。
「ひぎぃいいっ…!」
と思ったらさらに勢いよく引き抜かれた。
粘膜が捲り上がった気がした。
「あ゛あ゛あー!……やっ、やっ、やらぁっ…!」
じょぼぼぼーと黄金色の液体が加賀見の腹と俺の腹を汚した。
加賀見は俺の尿で腹や脚が汚れるのも気にせず、そのままの体勢でいた。
止めようにも止まらなくて床が汚れていく。
独特の臭いがして、漏らしたんだと思い知らされた気がした。
「ひっ、く…ごめ、らさぃ…ぅっ、く…」
何度もごめんなさい、ごめんなさいと謝り、鼻をすんすん鳴らしながら泣いた。
「ゆうしてっ…んっ…ごめっん、らさっ…っひく…」
ドクンと加賀見のが質量を増した気がした。
「暁、お前たまんねぇよ」
思い出したように胸のピアスを引っ張られた。
「い゛い゛ぃぃぃっ…!」
その瞬間、勢いが無くなってきた尿がシャッと勢いよく出尽くした。
「すっげ、中締まる」
尿が出終わると、どろりとした濃い精液がだらだら勢い無く流れた。
加賀見が律動を再開し始めた。
「ひあっ、…あっ、あっ、ぁっ…あぁっ!」
前立腺を当てられると背中を反らしイった。
加賀見は俺の尻たぶを両手で開き、ギリギリまで引き抜いたかと思うと、ズン、と奥まで突く。
串刺しになりそうだ、と思いながらもそれが何度か続けられ中に暖かい液体が広がった。
その感覚にも感じ、ブルリと身震いする。
中で加賀見の性器が硬度を取り戻し、大きくなるのを感じながら、快感を求め、自ら腰を振った。
「んっ、あっ……ひあっ、ぁっ…」
「暁、えろ…」
そう言うと、前立腺をグリグリ抉る。
体は喜び、それに合わせて腰を振る。
「あっ…ああっ……ふぇっ…ん、きもちいっ、よ…ひっく…」
「……ぶっ飛んでんな」
焦点が合わない目で見つめ返し、加賀見の言葉に首を傾げた。
汗で貼り付く前髪を掻き上げてくれる。
現れた額にちゅ、とキスを落とされると、腰がじんわり疼いた。
腰の動きは止まらない。
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