龍の鬚を蟻が狙う
我慢出来なくて、膝に引っ掛かってるパンツとスウェットを脱ぎ、加賀見のベルトに手をかけ、ジッパーを下ろす。
加賀見はちょっと驚いてたみたいだけど、俺ん中から指を抜き、胡座をかいて、その上に俺をのせた。
後孔は指が無くなりパクパク収縮し物足りないと訴えてる。
心なしかいつもより大きい性器を当てられた。
まあ、もともとかなり立派なものだが。
これが中に入ったら、と考えたら勝手に後孔がズクンと疼いた。
「そんなに欲しいのかよ?」
「んっ、はやく、ちょーだいっ…じんじんして、も、だめっ…」
自分から腰を進めようとするが加賀見はそれを許さない。
疼いて疼いて狂いそう。
「もっと泣かせてぇな」
「やあっ…!ちょ、だい!俺、ちゃんとっ、言ったのにっ…ふ…んーっ…」
加賀見の首に腕を絡め抱きつき、体を擦り付け、加賀見の腹に性器を押し当てる。
「ちょーだいっ、龍、お願い、挿れて」
ちょーだい、挿れて、とそれしか言葉を知らないかのように、耳元で名前を呼びながらお願いする。
ぐっと力強く腰を捕まれる。
「お前が悪いんだからな?」
「龍っ、あっはああああっ…!あんっ、あっ!」
やっと挿れてくれたかと思うと、一気に貫かれた。
対面座位。
俺は自分の白濁で加賀見の腹、というかシャツを汚した。
「挿れただけでイくなよ」
お前が焦らすからだろ、って思ったけど、加賀見の言葉は気にならない。
恥とかは考えてる場合じゃなかった。
「ふかっい!あっ…ん、おっきぃ…」
疼いて疼いてしかたなかったそこが、やっと満たされた。
もう離したくなくて、いつまでも挿れてほしくて加賀見の腰に足を巻き付けた。
今までにないくらい密着。
「煽んなって」
珍しく余裕が無さそうな声色で、見上げると熱っぽい瞳でこっちを見ていた。
かっこいい。
ほんと、なんでこいつ、こんなかっこいいんだよ。
思わず見とれてしまう。
「なんつー顔してんだよ」
「あっ、あっ!あんっ…ひん!」
ギリギリまで抜かれて一気に奥まで突かれる。
ずちゅんずちゅんという水音が響く。
体重の分、深くまでくる質量がたまらない。
「あっ!きもちぃっ…んあっ、きもちぃっ…!」
「煽んなっつってんだろ」
「だっ、て…きもちい、んんっ…む、ん…ふあっ…んっんっ」
浅ましく気持ちいい気持ちいいと繰り返していると、もうしゃべるな、とでも言うように口で口を塞がれた。
腰の動きは止まずピストン運動される。
気持ちよすぎて頭溶けそう。
おかしくなる。
「ん、りゅ、…んん、ふぅ、んっ!」
息継ぎの合間に名前を呼ぶと、加賀見のが質量増した気がする。
「りゅっ…あ、りゅ、う…あんっ!」
もっと、もっと、と言うように何度も名前を呼ぶと、加賀見が少し余裕を無くしたように、動きが激しくなった。
「あひっ、あっ、…あっ、い、くっ…ああっ!」
白濁をだらだら流しながら、ドクンドクンと締め付ける。
加賀見も達したようだった。
中出しは気にならない。
うねる中に、すぐに硬度を取り戻した性器で前立腺を抉られる。
「あっ、イって、るからあっ…!ひゃ、ああっ…」
残りも押し出すように、ぴゅーと性器から溢れ出る。
カリで抉られるように、ズンズン突かれ、結合部からずちゅずちゅ卑猥な音がした。
中の精液が泡立ち、たらたら俺の太股を伝う。
乳首も摘ままれ、コリコリされると、あたまがチカチカする。
「んっ、きもちぃっ…!あんっ…」
塞がらない口から流れ出る涎を加賀見にじゅるじゅる吸われる。
「どれがだよ?乳首か?」
動きは止めず、尋ねてくる。
俺は体に力が入らなくて、加賀見の首にしがみつくのが精一杯で加賀見の肩に頭を預けていた。
「ぜんっぶ…!ぜんぶっ、いいっ…!」
鎖骨に頬を擦り付ける。
「ククッ、そうかよ」
「あっ、ん、りゅー、…キス」
「あ?」
「ん、キス、したい……あっ、おっきく、んんー!」
加賀見のが大きくなったと思ったら、口を塞がれた。
俺の抵抗が無いからか、激しいけど、とろけそうなキスだった。
何か俺、加賀見にキスされるのすきかも。
上手いけど、それだけじゃなくて、きもちい。
頭真っ白になる。
キスで骨抜きにされそうだ、なんて考えているうちに、吐精していた。
最初と違い、量も少なく、色も薄い。
媚薬って恐ろしい。
俺のはずっと勃起したままだ。
今日一度も触られてないのに。
一切萎える気配がない。
その後、加賀見が達するまでに俺は二回達し、意識が飛んだ。
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