龍の鬚を蟻が狙う
まんぐり返しにされ、後孔に何かを塗られた。
俺の精液だろう。
中に簡単に指一本目を入れられてかき混ぜられた。
「あ゛っ、う…ぐ、うっ…」
異物感で体が強ばる。
「ひゃっ、あああんっ…!」
それでも、イイところを抉られると目の前がチカチカした。
「ククッ、気持ち良さそうに鳴いてんなあ…」
「う、うるさっ!…あっ、あっ、あっ…!」
乱暴にイイとこをゴリゴリされる。
何度も壁を擦られ、気持ちよくてしかたなかった。
俺はいつから、尻なんか、気持ちよくなったんだ。
つぷん、つぷんと弾かれるように出し入れされると、自分から腰を振っていた。
「ひぅ…!ああっ、ん、ひっ…あっ、あっ…!」
もう中に指が三本入っていた。
頭が真っ白になりそう。
「ん、はぅ、あ、あっ…」
ゆっくり、焦らすように指を抜かれた。
「どうしてほしい?」
だめだ。
やだ。
言えない。
「どっ、どうも、してほしく、…ないっ」
「説得力ねぇなあ」
加賀見の言う通りだった。
俺の体はその先の快感を知っているからか、後孔の入り口が物欲しそうにパクパクしていた。
それが加賀見に丸見えだ。
恥ずかしすぎる。
加賀見は、俺の陰嚢を揉む。
玉を指で転がされる。
「ふうぅ、はっ、…あっ」
足りない。
足りない足りない。
性器でも後孔でもない。
気持ちいいけど足りない。
いれ、て、ほしい
内腿に加賀見の固い性器をゴリゴリ擦り付けられた。
これに突かれたい、という自分でもビックリな欲求が生まれた。
焦らすように後孔の表面を撫でられると、何も考えられなくなる。
いれてほしい。
でもさすがに言えない。
加賀見は首に顔を埋め、キスマークを舐めていた。
生理的な涙が出てきて視界がぼやける。
「ふあっん…、はぅっ…かがみっ…!」
目が合う。
加賀見がにやりと笑った。
「かがみのっ……っちょーだいっ…俺ん中…いっ、いれ、て」
俺は悔しいし恥ずかしいのに、こんなに頑張って、こんなこと言ったのに、加賀見はまだ足りないみたいだった。
「しょうがないから、おまけで合格にしてやるよ」
明日もあるしな、って続けた。
明日ってなんだ?
「あし…?ふぅあっ!…あっあっあんっ!」
尻たぶを開かれズンズン加賀見が入ってくる。
熱い。
後孔を割り開かれ、絶対的な質量が俺を満たしている。
中に体温を感じて、それだけで射精してしまいそうになった。
中は加賀見を逃がさないというように、うねり絡み付く。
「あつっ…あついぃっ…!」
「お前中、うねってんなっ…」
「あんっ、ん、言うなあっ…!」
「俺のこと、放さねぇよ?」
中を広げるように動く。
グチャグチャ音がした。
この潤滑油が自分の精液だと思うと恥ずかしさは増した。
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