龍の鬚を蟻が狙う


部屋に戻され、ベットに下ろされた。

俺は顔を手で隠して泣いた。
拭っても拭っても溢れてくる。
途中から何に対して泣いてるのかわからなくなった。

でも泣き顔見られたくなかったし、あんなところを見られて、どんな顔したらいいかわからない。


「泣き顔見せろ」
「うーっ…ひっく…んっ、も、やだ」

手を剥ががされ、涙で歪む視界に満足そうな顔をした加賀見が見える。
拭えなくなり涙は頬を伝った。


「お前の泣き顔いいな、興奮する」

ぺろりと俺の頬を舐め、そう言う加賀見はとても妖艶だった。

俺の口元に指を持ってくる。
ツンと匂った。
何の匂いかなんて、すぐわかる。
さっき俺が出したものだ。
加賀見は放尿してる間も性器を触っていたから、かかったんだろう。


「舐めろ」

は?
とんでもないことを言い出した。
やだ。
絶対やだ。
いくら自分のでもおしっこなんて舐められない。

口を開くと指を突っ込まれそうだったので、首をブンブン振った。
すると俺から指を放し、自分の口に含んだ。
何てことするんだ。
信じられない。
俺の常識では考えられないことだった。
自分のでもやなのに、人のなんて。

目を見開く俺を見て、笑いながら

「うめぇぞ?」

って指を差し出してきた。
そんなわけない。
おいしいわけない。

空いている方の手でシャツの間から手を入れられ、乳首をつねられる。

「ひぅっ…!」

思わず口を開けると指を入れられ、舌に押し付けられた。
ほら、おいしくない。

苦しくて悔しくて涙目では何の抵抗にもならないとわかっていたけど睨んだ。
加賀見は相変わらず楽しそうだった。


加賀見は笑って俺から指を抜き、乳首を摘まむ力を強くした。

「あ゛ぁっ…いだっ、い、うあ…」

もう片方の乳首は口に含まれ、噛まれた。

「い゛ああっ、…ふぁっ、ぐ」

噛み千切られたんじゃないかと思うほど痛くて、涙が出てくる。
乳首がじんじんする。
だけど、その後の絡め取られるような舌の動きに背筋がゾクゾクした。

「あはっ、あぅ、んっ……ふあっ」

舌の先を固くして突っつかれ、気持ちいい。
それが顔に出てたのか

「気持ちよくてたまんねえって顔だな」

満足そうに言われた。



加賀見の手は俺の性器に添えてあり、触ってほしくて腰が勝手に動いた。

「ほら、暁、ちゃんと言え」
「…さ、さわっ、て…」
「何を?」

いつもなら、絶対言わないけど、このときは頭がどうかしていた。
さっきの羞恥に侵されていたのかもしれない。

「おっ、俺の、…ち、…んこ…ひゃあっ…!」

半勃ちの俺のを上下に扱かれる。
先走りがすぐに出てきて、絡められ、グチャグチャ音がした。

「んふっ、…あ、あ、ああんっ…!」

気持ちいい。
頭が真っ白になった。
気づいたときには加賀見の手は白く染まっていた。
あれ?
俺イった?








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