すこし、
(マルコ視点)
エースがなまえを風呂に入れている間、どうやって自分のことや白ひげ海賊団の事を話そうかと考えていたが、なまえが風呂から戻らないと話は進まない、と思いやめた。なまえは俺が拾ってきたのだから俺の部屋で寝たり、まあ寝たりするんだろうと自室へ向かった。
俺は一応隊長格の人間であるため、部下のクルーたちよりは広めの一人部屋を与えられている。そこになまえの分のベッドを運んで、机にクローゼット、レイアウトを考えて一人では時間がかかると思いサッチでもつれてくるか、とサッチを探すと丁度倉庫へと向かう通路にサッチの姿が見えた。
「よお、サッチ暇そうじゃねえかい」
「なんだよ、俺をこき使う気まんまんだってか?」
「そんなこたあ、まだ言ってねえよい」
長い付き合いだ、なんとなくわかっちまうのさ、というサッチ。なら話は早い。なまえのベッドなんかを取りに行くから倉庫までこいということを伝えるとあのガキ、家族になるのか?なんて。説明しながら倉庫へ行き、埃っぽい場所からとりあえずと甲板まで荷物を持ち出した。
「おーサッチ!マルコ!」
甲板にはきれいになったなまえを抱えたエースがいた。なまえは白いバスローブを着ているが、もちろんブカブカだった。ナースにでも用意してもらったんだろう。エースは、いいか?あれがお前を拾ったマルコで、あっちはサッチだ、となまえに俺たちの説明をしているらしい。手間がはぶけたな。
「マルコ、すき。なまえのこと連れてきてくれたんだよ」
「おお、おお、この子がなまえちゃんかー」
きれいになったらなかなかかわいいじゃねえの、とサッチが言うと俺がきれいにしてやったんだよ!とエースがムキになっていた。こいつらは適応能力ってやつが高いらしい。もうなまえは俺たちの家族に馴染み始めている。
「エース、お前はサッチと、なまえのベッド、クローゼット、机...まあここにある物全部掃除してくれよい。」
「また俺かあ?サッチ、変な顔してるぜ?」
運ぶだけじゃねえのか。なんて言うサッチにそんなわきゃねえだろい、と言ってなまえをエースの腕から奪い歩き出した。
「お前はどこ行くんだよマルコ」
「なまえを医務室までつれていくよい。早く怪我、直そうな」
そうなまえに話かけると頬の擦り傷をちょんちょんと触っていた。
すこし、
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