「冬のお風呂はさいこー」
「髪濡れてんじゃねーか」
「今から乾かすもん」
「はやく乾かさねーと風邪ひくぞ」
「お母さんかアンタは」
「こここいよ」
「なんで」
「俺が乾かしてやっから」
「んー」
ブオオオオン
「お前の髪ホント真っ直ぐだなオイ」
「銀ちゃんが天パすぎるんだよ」
「なんだよそれ天パなめんなよ」
「なめてないよ」
「大体なァ天パ遺伝子って最強なんだぜ。天パの子は天パ、俺の天パ遺伝子は強力だぞ」
「ためしてみる?」
…いや気のせいだよねドライヤーの音でよく聞こえなかったからもう一回言ってくんない?
「だから」
ためしてみる?
俺を押し倒すやいなや覆い被さるようにして密着してくる。お前意外と積極的なのな。でも俺の遺伝子みくびっちゃいけねーよ、マジで人類最強レベルだから。もし男の子がうまれたら俺みたいなふさふさ天パのイケメンで男前のかっこいいやつだから。
「違いないや」
にひひと笑って俺の胸に顔をうずめるお前がかわいいのなんの。もし女の子だったらたぶん、よくわからなくて掴めないけどかわいらしくて愛したくなるような、そんなお前に似た子になるに違ェねーや。
(111128)
きみの遺伝子にキスするまで寝れないよ
title:にやり