学祭も終わったので今年のイベントはあとはクリスマスしかない。あ、アイドルのお披露目会と雅治の誕生日もあんじゃん。忘れてた。
中薗さんはミスコングランプリを獲得して大学で今一番有名かもしれない。木曜の授業のときは中薗さんたちのグループで一緒に受けてる。こないだは次の授業が休講だったからみんなでランチに行ってとても楽しかった。ありちゃんとは今度2人でご飯食べる約束したしリア充かも!
「名前ー!おばあちゃんを東京駅まで迎えに行くけど一緒に行く?」
「えー頭ボサボサだからいいー」
「そのあとランチしてーおばあちゃんが次の日友達と会うから服でも見ようかなって行ってたからついでになんか買ってもらえるかもよ」
「うそ!行きます!」
直ぐにブローして1つくくりにして、おばあちゃんに会うからお嬢様な感じのワンピース着てカーディガンと寒くなったら嫌だからストール持って、はい3分も経ってない。早い準備でございます。
昨日マツエク行ったからアイメイクはいいや。お粉をポンポンしてまゆ毛とチークにリップして、はい3分。完璧でございます。
ママはまだ服を選んでる。あたしはばあちゃんに何買ってもらうか決めとこう。久々のばあちゃんだからなー少しはいいもの買ってくれそう。
「あ、名前。おばあちゃんに会うからおとなしい格好してるの」
「へへへへへ、バレたか」
「ママはそういう格好の方が女の子っぽくていいと思うけどなぁ」
「たまにこういう格好しといた方が可愛さは倍増するんです。珍しいからレア感もあって可愛さ倍増」
「はいはい。ママは娘贔屓目で見てるからもっとかわいいかわいい」
んー棒読みで言われてもなぁ。ママが運転する車に乗り込み東京駅へ。相変わらず人が多い。
ママの携帯におばあちゃんからの着信があったみたいでママは直ぐに電話を取り、あ!お義母さん?今どこです?っと少し声のトーンを上げて話していた。敬語ってことはパパの方のおばあちゃんか。ピンクちゃん来ないかな。
てくてく電話しながら歩くママ後ろをついて行ってたらあたしの携帯が震え出した。誰だろって思ったら光くんだ。珍しこともあるなぁ。
「もっしー!光くんから電話って珍しいね」
「今着いてんけど。おばさん出えへんから名前に掛けてん。一緒におる?」
「いるけど光くんどこに着いたん?」
「東京駅やけど。聞いてへんかった?」
「え!どーゆーこと!光くんなんで東京駅?」
(大学の面接あるから来てん。名前ん家お泊まりさせてもらうから)
「とりあえず光くんいるとこ行くから目の前にある分かりやすい建物写メ送って!ママに説明してから向かうから」
(おん、分かった。ちゃんと来てや)
電話を一旦切りママに言おうとしたら目の前からおばあちゃん登場。ピンクちゃんはいないみたいだ。
「ばあちゃん久しぶり!」
「久しぶり名前ちゃん。3日間よろしく」
「名前さっき誰と電話してたの?騒いでたみたいだけど」
「光くん!ママ!今日光くん来るって知ってた?」
「え!来週じゃなかったん?ママ勘違いしてたわ」
「光くんってたかこさんの妹さんの息子くんやった?」
「そうです。私来週来るって勘違いしてたみたいで」
「人数も多い方がたのしいから4人でランチやね」
ばあちゃんの心は広い。たかこさんもこれくらい広くあたしが悪さしても許してほしいもんだ。ちなみにママはたかこさんだ。
光くんどこだとLINEを見たら光くんから見つけたってLINEが来た。どこだとキョロキョロしたらママが見つけたらしく光くーんってダッシュで光くんにハグしていた。光くんは嫌そうな顔をしてる。
「遠慮せず食べや」
「あたし特上カルビ定食!」
「あんたのことちゃうから。光くんにおばあちゃん言ってるの」
「たかこさんも名前ちゃんもたーんと食べや。欲しかったらお肉追加してええから」
うええええい!ばあちゃんやからてっきり昼は蕎麦とかあっさりしたやつ言うかと思ってたらばあちゃん焼肉に行きたいと言ってくれたからあたしはハイテンション!
ここの焼肉は我が家御用達の焼肉屋さん。高いからあんまり食べに行かないから来れてラッキーだ。
「光くん明日大学まで送ってくよ。何時に着けばいいの?」
「や、大丈夫。俺1人で行けるからおばさんゆっくりしといて」
「去年、名前が電車乗り間違えて大惨事なったから心配やねん。光くんはしっかりしてるから大丈夫やと思うけど万が一の時が怖いから送らせて」
「へーそんな事が。じゃあお願いします。ってか名前あほすぎるやん」
「うるさいなー緊張してたからだよ。終わりよければすべてよしだからいいじゃん」
追加でお肉頼んじゃってご飯おかわりしてお腹はちきれそうなくらい食べた。
食べた後はおばあちゃんとお買い物。ママは用事があるからバイバイ、光くんは白石と会うらしくバイバイ。ばあちゃんに何か絶対買ってもらうもん!