03



「ふーやっとテスト1日目が終わったね」

「まだ1日目だよ、名前」

「もっぴーやめてよ」

「あれ?なんか門の前見てよ。誰か手振ってる。知り合い?」


無事にテスト1日目を終えてもっぴーと帰ろうとしていると誰かがこっちに手を振っていた。目を細めて細めて見ると幸村だった。


「あれ?幸村どしたの?」

「あ!こないだ食べに来てくれた幸村くんだ」

「久しぶりもっぴー、また食べに行くね。で、申し訳ないけど名字を拉致ってもいいかな?」

「いいよいいよ。んじゃまたねー」


もっぴーは手を振って大学の門をくぐり駅の方へ向かって行った。


「どーしたの?」

「まぁまぁ今日どうせ暇でしょ?」


どうせって言う言葉にムカっと来たけどどうせあたしは暇人だ。仕方なく幸村と晩御飯を食べに行くことにした。ちなみにまだ幸村の本来の目的を教えてくれない。


「で、どーしたの」


メニューを開いてドリンクに食べ物頼んでも教えてくれず、ドリンク来ても教えてくれず、乾杯しても教えてくれず。メイン料理が来たからもう1度聞いてみた。


「いや、まあね。昨日名字のお姉さんに会って何故かご飯に行ったんだ」

「え、何それ。まさか酔ってヤっちゃったあ!痛いよ幸村」


久しぶりに幸村につねられた。


「だってお姉とご飯って言ったから」

「そんな訳ないだろ。ご飯行ってさ名字が悩んでるから聞いてやれって」

「おっおう。何その優しさ」

「元々優しいだろ」


そう言ってあたしが食べようとしていたから揚げを取って食べた。優しくない。

てかあたしの悩み、たくさんあるけどお姉に最近言った悩みはおっぱいしかない。まさか、まさか、幸村に言っちゃった?


「俺が悩み聞いてあげるから言ってごらん」

「あたしテストまで買い物しないって決めてるんだけど欲しいのすでに誰かに買われてたらどうしようかと」

「そんなの無理。他は?」

「んーパパのブログネタが尽きそう」

「違うだろ。胸がでかくなりたいんだろ」


ああ、やっぱりお姉は幸村に喋ってたんだ。幸村に言っちゃったんだ。仁王やギャル軍団と同率で知られたくないランキング1位の幸村に知られてしまった。


「お姉でしょ、どーせ」

「そーだよ」


幸村はニコニコ楽しそうに笑ってる。幸村の立場だったら楽しいだろな。幸村バージョンだったらチンコでかくなりたいって言う悩みか。後で聞こう。


「仁王に頼めばいいじゃん」

「嫌だよ。言えないよ直接」

「名字は上より下の方が感じるから上は本気で触らないんじゃない?」

「幸村、あたしてっきり男の下ネタはそう言うの言わないと思ってた。女同士の下ネタ並みの下ネタだよ」

「名字だからいいだろ」

「うん、まぁそうだけど。でも雅治おっぱい好きだよ。寝るときあたしのおっぱい揉み揉みするもん」

「それはただ触り心地がいいからだろ」

「ああ、そっか」

「とりあえず泣きついてみろよ。それくらいの恥は捨てないと」

「そっかぁ。今度言ってみる」


あたしのおっぱい相談は終わったから幸村に幸村はチンコが小さいから悩んでたりする?って聞いたらしっぺされた。痛い、痛いよ幸村。


「お前絶対さっこに俺関連の下ネタな質問するなよ?」

「分かってるよー」

「女は口が軽いから信用できないや。さっこに口止めするしかないか」

「てかさっことどうなの?ラブラブ?」

「ラブラブーかな?今までと変わらないかな」

「ふーん。じゃあ今度ダブルデートしよ」

「いいよ。ダブルデートね。っていっても変わらないメンツだからデートと言っていいのかな」

「でも今まで雅治幸村さっこの四人で遊んだことないよ」


じゃあこの日暇だからこの日にしよ!っと雅治とさっこの予定は無視して2人で決めた。夏だし遠出して綺麗な海に行こうと決めた。


「幸村のだるだるボディたのしみー」

「は?まだ割れてるから。筋肉量は前よりは減ったかもしれないけどちゃんとしてるから」

「ふーん、期待はしてないけどね」

「お前の肋骨浮き出たボディらたのしみー」

「あたしの体を日本語で表現するとすんごく魅力ないね」


そしてまたおっぱいの話になり御開き。帰りは近くでパパが仕事をしていたから一緒に帰った。パパにも聞きたくなかったけど遠回しにおっぱいが大きくなる方法を聞いてみた。でも仕事帰りのパパは自分に酔ってたみたいで無意味だった。

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