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「あーボンジュール」

「はいはい、あんたの第二外国語はフランスじゃなくて中国ですよー好」

「いやーん」


大学は中間テストがないしラッキーと思ってたけど前期でまとめてテストがあるから回数少ない分量が多い。苦痛だ。

ゴールデンウィークのときに雅治とみっちゃんと跡部と撮った写真を見ては現実逃避。あたしが手を留めて写真を見る度にもっぴーが怒ってくる。もっぴーはみっちゃんと違って真面目だ。みっちゃんなら一緒にボンジュールって言ってくれたはず。


「名前、もっぴーは水着まだ買ってない。やばいよ」


集中してチャイ語を勉強してたらもっぴーが急に今年の水着買ってないと騒ぎ始めた。


「あたしはハワイ行ったとき買ったよ。てかもう7月末だからなさそうだね、水着」

「いやー!今から調べる。あ、名前って何カップ?」

「ふふーんCカップ」

「え?まじ?ウソだー」


もっぴーはあたしのCカップ疑った。だから触らせた。触ったら分かるよ。


「え、Cカップでもぺちゃの部類のCカップだね」


ぺちゃの部類?ぺちゃってぺちゃってAとかBじゃないの?CカップってCカップって


「Cカップってぺちゃなの?」


家に帰ってお姉の部屋に直行。そして速攻お姉にCカップはぺちゃなのか聞いた。ちなみにお姉はEカップ。


「あんたのCはぺちゃの部類だね。アンダーとか胸の形によって同じカップ数でも大きさが違うんだよ」

「え」


あたし知らなかった。Cカップは知らなかったカップでも大きさが違うなんて。

お姉からおっぱい知識をたくさんもらった。あたしは今日からおっぱい博士だ。おっぱいに良い食べ物やおっぱいを大きくするストレッチも勉強したしね。


「あーでもやっぱり揉まれるのが1番かも」


お姉のその一言にびびびと来た。あたし以前誰かに名前ってずーっとCカップじゃん、仁王に揉まれてるのに的なこと言われたぞ。て、ことはー仁王雅治という男はエッチが下手なのか?だってぺちゃのみっちゃんは跡部と付き合ってバストアップしたし。お姉も今のこのおっぱいは侑士くんのおかげって言ってたし。

あたし今の雅治とのエッチは満足してるけどエッチは雅治としかシたことないから他の男がどうなのかよくわからないや。


「で、どーなの?やぎゅー」


とりあえず仁王雅治について詳しい柳生に電話で聞いてみた。ついでに雅治に揉まれてるのに大きくならない胸についても。


「名字さん、あなたは女性ですよ。それなのに男性に対してそのような質問をするのは…」


そのあと30分みっちり怒られてしまった。真面目な柳生に真面目じゃない質問するんじゃなかった。ふぅ。


「やなぎぃーどーやったらおっぱい大きくなるの?」


聞くならやっぱなんでも知ってる柳だよね!ってことで柳に電話、そして数秒沈黙。そしてブチ切り。ああ、あたしの電話がアホらしくて切ってしまったんだ。

幸村は絶対にいやだし、真田丸井論外。みっちゃんたちにはあたしのプライドが許さないし。散々Cカップで自慢してペチャパイを貶したからね。ぜーったいバカにされるし。

あれ?あたし何が知りたいんだ?胸が大きくなる方法?雅治のテクニック?雅治のテクニックはどーでもいいや。胸が大きくなる方法だけでいいや。


「ジャッカルージャッカルーおっぱい大きくなりたいよー」

「は?」


困ったときのジャッカルに相談!さっきまでジャッカルのことほんのすこーし忘れてたのはひみつ。


「ジャッカルーあたしおっぱい大きくなりたいよー」

「名字、それは個人差があるから仕方ない。身長も牛乳たくさん飲んでる人でも伸びない人もいるだろ?だから胸も個人差だから何をしたって大きくならねぇ人もいれば大きくなる人だっている」

「うん、まぁそうだね」

「な?だから自分でできる努力を今はするしかない。何年やっても大きくならなかったときは自分は大きくならない体質なんだと悩め」

「うっうん。ジャッカル、あたし頑張る。最初からジャッカルに電話すればよかったよ」


ジャッカルまじええやつ。本当に感謝でしかない。アドバイスにあたしへのフォローまでしてくれて本当に感謝。

いつもジャッカルのことバカにしてて申し訳なかったな。


よし、おっぱい大作戦の幕開けだ。



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