小説 | ナノ
▼ 仁王と主人公がイチャイチャ



「ねー仁王。」

「んー?」

「もしあたしのアソコつるんつるんになったら仁王的にはどう?」

「ぶっ。」


なんの前触れもなくぶっこんだから仁王は飲んでた麦茶を吹いてしまった。


「あーごめんごめん。」

「いきなりなんじゃ?」

「お姉がさぁ、全身脱毛するって今日言ってさ。」


全身脱毛ってことは全身!アソコ脱毛ってことであたしはお姉にアソコもつるんつるんになるの?って聞いたら当たり前と言われた。アソコの毛をなくすことで衛生面も良くなるし水着のときにいちいち剃らなくていいからねって言ってた。ちなみに侑士くんは多いに賛成らしい。


「忍足…多いに賛成かよ。」

「うん。仁王はその反応だと抵抗あるね。」

「そりゃーあるやろ。」

「あたしもあるよ。」

「山田もやるん?」

「やらないよ!もし将来することなったら事前に教えるからね。」

「おん。あっそろそろ行かねばならんぜよ。」

「あー仕事?」

「仕事ってよりも挨拶?スナップ撮影しに近く来てるらしいから顔出し。」

「へーあたしも着いてく!楽しそ。」


コートを羽織ってマフラー巻いてそのスナップ撮影がある大きな公園にやってきた。ここは周りにおしゃんなカフェがたくさんあって最近賑わってる。


「あーお久しぶりです。」

「おーまーくん!隣は?彼女?」

「はい。一緒にいたんで着いてきてもらいました。」


仁王が編集者さんぽい人と話し始めた。ファッション誌の編集者だからやっぱりおしゃれだな。てか仁王の敬語ウケる。


「こんにちは。」

「こんにちは。今日はデートの邪魔してごめんね。」

「いやいや、全然いいですよ。逆にこういうの新鮮なので。」

「それはよかった!じゃあまーくんこれ書いて書いて。彼女さんも!」


そう言ってバインダーを渡された。内容からしてアンケート記入っぽい。


「今日のファッションポイントかー言われると難しいね。」

「無意識にいつものコート羽織ってたからのぅ。」

「んーじゃあこのヒールにしよっと。裏も色があって可愛いから。」

「へー後で見せて。あっ書けました。」

「じゃあまーくんこっち来てー写真撮るから。」


カメラマンの人に言われて仁王は少し離れたベンチで何枚も写真を撮られていた。顔つきやポーズも一丁前にモデル。いつもあんな顔してたらもっとイケメンなのになー


「んじゃ彼女さんも撮ろっか。」

「え!撮るんですか?」

「いやなら撮らなくてもいいけど、どうする?」

「今日ちゃんと化粧してないし恥ずかしいのでやめときます。」


仁王のスナップ撮影が終わり編集の人から台湾のお土産を貰って家に戻ってきた。


「仁王ーあの顔してよ。モデル顔。」

「いーやーじゃ。」

「減るもんじゃないじゃん。」

「俺の顔は安くないんじゃ。」

「ちっ。」


さっきもらった台湾のお土産と紅茶を用意してオヤツの時間。台湾に行った人のお土産100%って言っていいくらいパイナップルケーキだ。おいしいからいいけど。

仁王に頼んでさっきのモデルの顔をしてくれない。あれまじイケメンなのに。


「かわゆいかわゆいなまえちゃんには見せない顔を他のやつには晒すってどーなのよ。」

「俺の知るかわゆいかわゆい彼女は口に入れて噛んでグニャリとなったパイナップルケーキを見せんが。」

「それは新しい一面だよ。」


あわてて口に入ってたパイナップルケーキを飲み込んだ。


「新しい一面ねー」

「だからイケメンなやつ見せて。」

「むりむり。」

「おねがーい!」


仁王を後ろからぎゅーっと抱き締めぐらんぐらんと揺らした。でも仁王が思ったよりも重くてあんまり動かなかった。


「あれ、思ったよりも仁王って重い。」

「失礼なやつ。」

「仁王ってヒョロヒョロキャラだけど筋肉とかがっしりしてるから詐欺だよね。」

「真田とか幸村のが凄いぜよ。」

「あたし真田は想像つくんだけど幸村は無理だわ。幸村あんな爽やかな顔して腹筋バキバキじゃん。てかテニス部ってほとんど腹筋割れてなさそうな顔してるよね。」

「お腹くすぐったい。触るんやめんしゃい。」

「えー減るもんじゃないじゃん。」

「山田の指先冷たくて辛い。」

「仁王のお腹は温いからねぇこれだけはやめられねぇ。」


そう言ってあたしは指先を立てて仁王のお腹をこしょこしょとした。仁王は悶えて後ろに倒れてきてあたしを潰そうとしてきた。


「仁王!重い!」

「その指の動きやめんしゃい!」

「いやああああ!」


仁王が男の力発動!って言ってあたしの手首を剥がして押し倒されて上に乗っかってきた。

「男の力舐めんな。」

「くそぉ。」

「悔しい顔してる山田可愛い。」

「おっおう。」


真剣な顔して言われたから少し照れた。


「照れんなブス。」

「ブス言うな。心の中ではブスとか思ってないくせに。」

「そー言うとこムカつく。けどそー言うとこ好きぜよ。」


仁王がちゅーしようとしてきたのであたしからちゅっとしてあけだ。一枚上手?


「んふふ。」

「あームカつく。けど、」

「好き?」

「好き。」

「あたしもすーきっ。」prev / next

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