小説 | ナノ
▼ お姉のお買い物2days

1日目



「俺、こんなに人待つん初めてやし下着屋入るんも初めてや。」

「そんなに光くんの初めて奪っちゃってお姉やるねー」

「周りが勘違いするやろ。やめろや。」


光くんに痛くないパンチを肩に食らった。結婚式が終わり披露宴?お食事会?をしてホテルに帰っておやすみーかと思いきやお姉に連れられショッピング。ハワイの夜はまだオワラナイ。

さっきまでショッピングセンターにあるデパートに行って沢山の靴を見て履いて、そしてホテルの近くにある下着屋さんで下着を見ている。

あたしは昨日のうちに買いたいやつ買ったから光くんとお姉待ち。最初は光くんと大胆な下着を見てスケスケだのこれは履かれへんとか言って楽しんでたんだけど段々飽きてきたのでソファに座って待つことにした。

店を見渡すと多分付き添いで来たっぽい男性たちがあたしたちのようにソファで座っている。これは万国共通なのかしらね。

店内ではここの下着のファッションショーの様子が流れていていい暇つぶしになる。


「あの人可愛い。」

「えー俺はさっきの人やな。」

「光くんはキレイな人がタイプか。」

「なまえは一生無理やな。」

「黙れ。」


ちょこちょこケンカをしながら時間を潰しているとお姉から試着室に来いと呼び出された。

試着室に向かうとお姉が早く早くって感じの顔をしていた。


「なにー?」

「これどう?」

「似合ってるよー」

「私って可愛い系とセクシー系どっちがいいかな?」

「んー」


お姉は可愛いかセクシーかと言われたらセクシー系だと思う。セクシーなのキュートなのってあややみたいだな。


「セクシー系だけどあえて可愛い系かな。ギャップが必要だよ。」

「やっぱりー?じゃあそうしよーっと!侑士に早く見せたいな!」


最後の一言は聞きたくなかったなと思いつつ光くんの待つソファに戻った。


「お待たせー」

「何やったん?」

「セクシーかキュートか聞かれた。」

「あややかよ。」

「あたしもそれ思った。で、キュートにしたら?って言ったら侑士に早く見せたいなーだってさ。」

「最後の一言は余計やわ。」

「あたしもそれ思った。」





2日目


お姉に連れられ昼からショッピングセンター高級ブティック店でお買い物。お昼なのでお客さんは少なくゆっくりお買い物ができる。

お姉は店員さんとそこのブランドのシリーズについて語っている。あたしは暇なので店内の商品をゆーっくり眺めている。


「なまえーちょっと。」


呼ばれて行くとお姉がバックの色で迷っていた。


「あんたも使うと思うし一緒に決めよ。色は赤か黄色か黒か。」

「定番の黒か、外しの定番の赤か、外しの黄色か。迷うね。」

「でしょー!中の生地が赤だから黒格好いいなと思うし赤のカバン好きだからいいなと思うしさっき見てて黄色に惹かれたの。」

「黄色可愛いと思ったけど合わせれるかなーって。」

「案外合うもんだよ。それに勝手にね、この色のカバンに合う服を自然に見つけちゃうの。」

「じゃあ黄色がいいかな!赤も黒も持ってるし。」

「じゃあ黄色で!」


お姉が会計をしているし冷房で身体が冷えたので外に出て待ってると光くんが現れた。


「え?何でいるの?」

「荷物持ちや。」

「ああね。」

「どーせビーチで寝るのならこっち来いと。」

「今から光くんを寄越したってことはまだまだ続くのか。」

「あいつの資金源はどっから湧いてくるねん。」

「お姉、夜やってたときのお金貯めてたらしいしプレゼント貰っていらない物は売ってたらしいし。」

「へーそうなんや。あっ来た。」


お姉は買った買ったとニヤニヤしながらさっき買ったカバンが入ってる紙袋を光くんに渡した。


「本当は持ちたいけど光くんにその権利を譲る!」

「わーうれしいわぁ。」


光くんはすごーく嬉しくなさそうにお姉に着いて行った。prev / next

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