幸村は最近刺激的なことがなくて暇だったから何か楽しいことがないか、楽しいことができないか考えた。結果、
「仁王、明日1日部長ね」
仁王が1日だけ部長になることになった。
朝練が終わり、仁王はC組に呼び出されて幸村からあんたが1日テニス部部長というクソ恥ずかしいタスキをもらった。そしてC組からおめでとうとクラッカーを鳴らしてもらい写真を撮られた。
B組に戻ったらみんなが仁王をみて笑った。タスキは取ろうと思えば取れるがそんなおそろしいことはヘタレな仁王にはできない。
そのタスキをつけたまま授業を受けた毎時間先生にツッコまれては笑われた。
昼休みが始まると後輩マネがやっとてきた。
「今日の練習メニューどうします?仁王部長」
言葉だけ見ると真面目なマネージャーだが顔は笑っていて声は笑いを堪えているせいか震えている。
「いつも幸村にそんなこと聞いてないはずじゃ」
「幸村先輩がしろって」
「じゃあ今日はずーと試合」
「幸村先輩がテキトーに練習メニュー考えるごとにこのリボンのピン着けろと言ってたので着けますね」
失礼しますと後輩マネが言って仁王の髪の毛にリボンのピンがつけられた。幸村が今日だけ部長の座を退いても絶対王政だった。
「んじゃ昨日と同じやつ」
「同じやつだとちゃんと考えてないから却下と幸村先輩が言ってましたのでリボン着けますね」
後輩マネに二つ目のリボンをつけられた。この後何回か同じやりとりをして仁王の頭には8つのリボンがつけられた。
「じゃあこのメニューを今日はしますね。あ、最後に」
そう言って後輩マネはインカメにして仁王とツーショットを撮って教室を出て行った。
B組のみんなはとりあえずリボンをつけられた仁王を写メった。
午後の授業でも先生にいじられた。無事に全授業が終わりやっと部長をする時間がやってきた。前半が凄く長かったと仁王は思った。
ちなみ仁王の彼女が風邪で休みが不幸中の幸い。なぜなら彼女が1番仁王のことを馬鹿にするからだ。