02


「あきのたの?かりほの?ふふふふふ。」

「え?みっちゃん百人一首覚えたの?」

「これだけ。だってこれ一番最初に書いてるじゃん。」

「俺もそこのあきのたのだけ知ってるぜぃ!」


今日は新学期。みっちゃんと丸井で冬休みの宿題だった百人一首をやったかやってないか話している。みんなやってないと思う。あたしやってないし。


「他の学校だったら全部覚えたか宿題あるらしいね。よかった、立海で。」

「まじかよぃ!あんなの全部覚えたら他のこと忘れそうだよぃ。」

「でもさっきA組通ったらカルタ大会の為にみんな真剣に覚えてたよ。真田中心に。」

「真田あーいうの厳しそう。」

「俺真田と同じクラスじゃなくてよかったぜぃ。」

「C組も幸村中心に凄かったぜ。妥当真田って。」


髪を少し切った慎太郎が話に入ってきた。


「慎太郎おはよーA組じゃなくて真田なんだ。なんか幸村らしい。」

「これに乗るC組もすごいよね。」

「今年のカルタ大会はAかCで決まりだね。」

「でも他の学年もあるから分からないよ。」

「ああ、本当だ。」


予鈴のチャイムが鳴り担任が来て始業式のために講堂へ。席に座ったらたまたま隣が幸村であたしの隣に座ってたさっこの隣が真田だった。さっこの顔を見るとハズレくじを引いちまったなって顔をしていた。あたしもそうだよと肩を叩いといた。


席はA組から順に2列で並んでて本来なら背の順とか出席番号なんだけどうちのクラスはバラバラで。それが原因で背の順で並んでたA組、出席番号で並んでたC組。真田は背の順では後ろ、幸村も出席番号では後半だから後ろ。気付けばよかった。仁王とか丸井が珍しく前に並んでたから怪しいなぁとな思ってたらこれだったか。


「名字にさっこについでに真田、あけおめ。」

「あけおめ。」

「幸村と名字、略さず言え!」


新年早々真田はうるさい。しかも隣に真田がいたらうるさいだけなんだけどさっこはさんで怒られてるからさっこがあたしらの方を向いて変な顔をしてる。


「真田ー唾飛んだ。」


真田が怒鳴ったせいでさっこに唾がかかったみたい。さっこがすごく嫌な顔をしてる。


「うーわ真田最悪。」

「女の子にそんなことしちゃいけないよ真田。」

「悪かった。」


始業式が始まって教頭のお話。すごく眠い。さっこは真田の肩を借りて夢の中。真田はなぜか震えてる。


「教頭先生の話中寝るバカがいるか!たわけが!」


真田はすやすやと寝ていたさっこに怒り爆発。教頭のお話中なのに怒鳴ったしまった。そしたら真田ら教頭に静かにと怒られてしまった。

幸村と頑張って笑いを堪えた。相変わらずさっこはすやすやと寝ていた。


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bkm
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