02


「冬休み短いけどネイルしに行こうかなー」

「冬休みって年明けたらあっという間だよね。」

「あ、バーゲン行きたい。」

「本当だ。行こ。」


試合が始まり心の中で応援してみっちゃんとおしゃべり。昔のあたしなら流川コールしてたな。流川いないけど。


「みっちゃん福袋買う?」

「ネット限定の福袋に去年のコートなんだけどそれが絶対入ってるのが1万5千円ってのが気になる。そのコート去年狙ってたんだけど値段が4万くらいしたから諦めたんだけど。」

「それは激アツじゃん。」

「でも去年試着してないからさーサイズ感分からないの。あとコートしか入ってるの分からんからこわい。そのコートしか着るのなかったら元とれても損した気分。」

「あーそれ分かるかも。他でいいやつあるかもだしね。」

「お前らちょっとは応援しろよ。」


汗だくのあっきーがやってきた。ってことは試合が終わったようだ。


「負けた?」

「勝ったわ。幸村が他の体育館も奪いに行こうって言ってる。あいつ何がしたいんだよ。」

「うわー幸村はきっと体育館を賭けて勝負することが楽しくなってんだよ。」

「怖いね。あっきーも戦うの?」

「そりゃ嫌でも連れてかれるよ。まだお前らと何も知らないネイルについて語る方がマシ。」

「あっきーいつから聞いてたの。盗聴とかきもっ。」

「試合してても丸聞こえ。お前ら声でっけーんだよ。」


なんか視線感じちゃうと思えば幸村があたしらのことを睨んでた。目からビーム出そうなくらい。


「さっ次は第二体育館奪いに行くよ。宮城もどきの丸井、うるさいから試合に出させてあげる。」

「幸村くんサンキュー!チビはドリブルで攻めるぜぃ!」


負けた1年は寒そうに体育館から出て行き、幸村率いるB組C組(ほぼ男子)は第二体育館へ。

女子は誰が行くかよって感じで獲得した第一体育館の倉庫から持ってきたバランスボールでダイエット。


「あれ?慎太郎行かないの?」

「俺どうせ出してもらえねぇし。」

「え?!慎太郎行かないの?じゃあマッサージして!」


地獄耳のちょるちゃん降臨。そしてでっかい慎太郎はちっさなちょるにマッサージ師として連れてかれた。


「なー名字、つまらん。俺バスケに出させてもらえんし。」


幸村に選んでもらえなかった仁王がこっちに戻ってきた。


「そういや、あんたらクリスマスどーすんの。」

「は?何すんの?」

「え?お前んち旅行すんやろ?」

「は?」

「え?」

「いやいやみっちゃんの方が分からないよ。」


仁王が昨日撮影帰りにあたしのママに会ったらしくお茶をしてその際にクリスマスから年明けはハワイへ行くと聞いたらしい。


「へーいいな。お土産買ってきてよ。」

「そりゃ買ってくるけど何であたしには言わないのかな。」

「さぁのぅ。多分ママさんは言ったつもりやと思うぜよ。」

「んー残念。」

「クリスマス会えないの残念ねー」

「そーいうみっちゃんはどーなのさ、跡部とは!」

「んー多分もーすぐかなぁ?」

「まだ付き合っとらんのか。」


どうやら仁王はもう付き合ってると思ってたみたい。みっちゃんは跡部から告白されるのを待ってるらしい。跡部って案外奥手なのかな?それとも跡部なりになんか考えてんのかな。


「みんなー第二体育館ゲットしたよ。次の第三体育館は男女混合のドッジボールになったから慎太郎きて、あとさっことりっちゃんも。」


さっこは幸村と小学校から一緒だったらしく、幸村曰くドッジボールの女帝だったらしい。C組のりっちゃんって子はそんなに知らないけど確か女バスの部長だったっけ。背が高くてすらっとしてる。腹筋が凄いらしい。


「みっちゃん!なまえ!ついでに仁王!応援しに来て!」

「おっけー!なまえちゃんがんばる!」

「みっちゃんもがんばるううう!」

「おまけもがんばるううう。」


重たい腰を上げて第三体育館へ。さっきの仁王は声を高くしてまじキモかった。


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