05


色々話してる内にお店に到着。オープンしたばっかりだから空いててラッキー。可愛い店員さんに案内された席はカーテンで仕切られていて2人で並んで座れるソファー席でお外も見えちゃうカップルが座るといい感じの席だった。


「やーん、おしゃんなお店ね。」

「そうじゃな。2人で座るソファーだからこうやってイチャイチャできるなり。」


そう言って仁王はあたしの肩に腕を回して少し押し倒してきた。ドキッとはしたけど慌てて押し返した。


「セクハラ。早くメニュー見るよ。」

「あー残念なり。ほー中身は3種類選べるんか。」

「そんでチーズ選べるんやって。チーズ苦手な人はもう1種類選べるみたい。あたしはーアボガドとエビと照り焼きチキンにする!チーズはチェダーチーズ!」

「俺もチェダーチーズでー牛肉スパム照り焼きにする。」

「肉肉肉じゃん。恥ずかしいからやめなよ。」

「そういうお前さんだってエビと照り焼きチキンって趣味悪いぜよ。」

「仁王よりはマシ!野菜あるもん。」


ぴーちくぱーちく言い合っていると店員さんがオーダーをとりにやってきた。注文の品を言おうとしたら仁王があたしの分まで言ってくれてドリンクもっと決めてくれた。たくさんドリンクも種類があって迷いそうだったけどあたしが好きそうなやつを選んでくれた。今日の仁王はいつもよりできる男だ。


「注文ありがとう。」

「名字がお礼を言ってる…!」

「失礼なやつ!さっきの撤回ー!」

「いやじゃ。ありがたく受け取るなり。てか名字ってほんのたまーに関西弁じゃな。」

「うん。小学生まで大阪にいたからね。」

「なんでやねんって言うん?」

「漫才のツッコミみたいななんでやねんとか言わないよ?なんでそんなこと言うのよって感じでなんでやねんって言ったりするときもあるかな。」

「なんかよう分からんけど分かったなり。」


しばらくすると注文したハンバーガーとドリンクがやってきた。ポテトとサラダもセットでついてきた。ラッキー!


「野菜いらん、食べて。」

「もう高3なんだから食べなよ。」

「いやじゃ。」

「じゃあ半分だけ食べてあげるから残りは自分で食べてね。」


仕方なく仁王のサラダを半分あたしのとこに運んだ。野菜食べないから不健康の塊なんだよ。


「なんやかんやで、やっぱり名字って優しい。」

「褒められてる気がしない。」

「心から感謝してるし褒めてるぜよ。」

「まぁいいや。いただきます。…んっおいしい!はやく仁王も食べて!」

「おっこれはおいしいなり。」

「仁王がいてくれて本当によかった!あたし1人だからファストフードにしようと思ってたの。」

「それはよかったなり。俺も1人で今から何をしようか迷ってたぜよ。」

「仁王だから帰ろうとしてたのかと思った。」

「帰ろうと考えたけどそれはそれでもったいないと思ってブラブラしてたなり。」

「この後どうする?仁王どっか行きたいとこある?」

「そうじゃのう…あ、俺も服買おうかのう。」

「じゃっ食べ終わったら仁王の服を買いに行こう!男物の店入るん楽しみ!」

「セレクトショップじゃけぇレディースもあるなり。」

「なーんだ。まっそれならあたしも服見れるしいっか!早く食べちゃおーっと。」


仁王チョイスのハンバーガーバカにしたけどおいすぃ。


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bkm
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