01


今日は席替え。今までの席替えの成績はとてもよく大体後ろから二列目または1番後ろをキープしている。さて今回はどの席かしら?




















「ぎゃははははは!だっせー!今まで後ろの席しかなったことがないってのだけが自慢の名字が1番前ですか?」

「うるせー丸い。」

「イントネーション違うだろうぃ。」


まさかの1番前!でも窓側で地味だからマシだよ!後は周りの人だなーこんな席だからみちゃま来い来い。それか仁王だったりーうふふふふ。






















「流石丸井。天才的なくじ運。」

「ちくしょーーーー!」


お隣は天才的な丸井。あたしのことバカにしたから神様が天罰を与えたんだ。

あたしの後ろの席はサッカー部1イケメンのあっきーだ。あっきー今日もイケメン。

そして丸井の後ろでもあり、あっきーの隣でもある席はバスケ部の部長でクールなとこがイケメンな丸井慎太郎。丸井丸井じゃん。


「なにこの逆ハーレム。しかもイケメン。丸井が霞んで見えるよ。」

「慎太郎、お前悪口言われてるぜぃ。」

「あんただよ、丸豚。」

「なんだと?」


ここで喧嘩勃発!になると思いきや後ろの2人があたしたちの喧嘩を止めてくれた。


「俺ら前の席だけで嫌なのにお前らの喧嘩も止めねぇといけねぇとかついてなさすぎ。なぁ、慎太郎!」

「別に。」


そう言って慎太郎はクールに机に伏せた。ただ寝に入っただけなんだけど。

「あっきーあれは丸井が悪いんだよ。このあたくしに喧嘩売るんだから。」

「なんだと?やんのか?」

「やらんわ、あほ!あたし今この席の問題を思い出した!」

「なんだよ?」


あっきーが真剣にあたしの目を見て言ってきた。少しドキッとした。


「あたしの周りみんな馬鹿だから当てられて助けてくれる人いない。」

「おまえ本当に可愛げのあること言わねーよな。」

「仁王よくこんなやつと続くぜぃ。」

「あんたらに女を魅せても意味ないじゃん。仁王の目にはステキなレディにうつるのよ。」

「におーー!お前の彼女頭イカレテル!!」


あっきーが遠くにいる仁王(廊下側の1番後ろ)に叫んで言った。


「もともとじゃー!」


仁王も叫んで言い返した。仁王が叫ぶって珍しい。


「だってさ。」

「愛情表現です。」






















「仁王、なまえの周りイケメンばっかじゃん。どんな心境?」

「別に何もなか。」

「えーうそー!絶対やきもきしてる!」


名字の周りはイケメン。こちらはみっちゃん率いるギャル。1番後ろラッキーって思っとったのに。どちらか選べ言われたらイケメン畑の一番前の席。


「逆にーなまえが仁王の周りが可愛い私たちだからやきもきしてるかも!」

「なにそれ可愛すぎ!」


想像すると確かにそれは可愛すぎる。だが、


「おまんらより名字のが可愛いなり。」

「死ね仁王。あたしらにそーんなこと言っていいの?」

「は?」


みっちゃんがニヤニヤしながら、


「あたしこないだなまえのお姉から聞いたんだー!」

「なになに?」

「あ!あれ?」

「あれってなんじゃ?」

「エッチするときだけなまえのこと名前で呼ぶんだって。」

「や、やめんしゃい!」

「やばい!仁王最高過ぎんだけど!」


ギャル集団にこんなのばかり知られたらこの席で生きていけない。てか名字も名字で口が軽い、軽すぎる。いつかは俺の性癖や息子の大きさが晒されそうだ。早く一ヶ月経ってくれ。


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