06



「それ、姉ちゃんにやるのか?」

「うん…」

「湯呑み?」

「んー?なんだろ、スープ用かも。」

「頑張って作ったやつだから喜ぶだろ!」

「慎太郎まじでいい奴。他のみんなは罵倒してきたけど。慎太郎だけは違う!」


待ちに待った湯呑み作り。を終えて昼ごはん。地元の野菜を沢山使った定食屋さん。仁王は野菜天ぷら定食屋をうまいと言って食べている。よかった。

湯呑み作りはみんな家にあるようなシュッとした細い円柱で誰が見ても湯呑みを完成させた。しかしあたしは途中ミスしてしまい湯呑みというには程遠いスープ用のカップみたいになってしまった。

慎太郎以外のやつは「ちゃんと人の話聞かねぇからこんなんなるんだよ。」「やっべ、お前の体みてえ!」「プリッ。」「それでお茶飲むの?」「なまえはコーラだよ。」「ヤバいウケる。」って罵倒された。あれ、罵倒?思い出してみたら丸井以外罵倒ではないかも。


「同じ丸井でもこんなに差があるとは…」

「おい、喧嘩売ってんのか?」

「あんたがあたしのこと太ってるって言うからでしょ!丸井の方が太ってるのに!部活引退してから7キロ増えたくせに!」

「そりゃ運動しなくなったからだろぃ!他の奴らもそーだろ?」

「俺、結構部活に顔出してる。」

「俺は筋トレは欠かしてねぇし週末はフットサルのサークル。」

「ピヨッ。」

「仁王も筋トレしてるよ。たまにランニングも。移動だって最近ロードバイクだし。」

「まじ…かよ。」

「彼氏に腹筋割れていて欲しいとまでは言わないけどある程度筋肉はほしいよね?」

「分かる分かる。彼氏がぽよってたらイヤだわー」

「まじ…かよ。そー言えば温泉のとき慎太郎たち腹筋割れてたな。」

「丸井頑張りなさい。」

「うあああ!みっちゃん助けろぃ!」

「嫌だわぃ!」

「んじゃみんな食べたし出ますか。」

「これからどうするの?ちょるさん。」

「んー電車まで3時間だから近くにある日本庭園に観光します。入場料は高校生は300円!」


さすがちょるちゃん。電車の時間だけではなく観光するとこの入場料まで調べている!

では行きますか、とちょるちゃんの、一言であたしたちは一斉に立ち店を出た。あ、もちろんお会計したよ。


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