04



「あたし関係ないじゃん。」

「起こさなかったら何時間も寝るからよ。」


5時に起こされ6時にお姉を美容室に家族皆で送り届け美容室の近くの喫茶店でモーニング。

今日は成人式。お姉は地元に縁もゆかりも無いので通ってた高校が主催する成人式に参加。その成人式は2時からなんだけど前撮りをまだしてなくていい感じの時間に着付けとヘアセットの予約ができなくて美容室を6時に予約。8時ごろには仕上がるのでパパの知り合いに前撮りを頼んであるので撮ってもらいついでに家族写真も撮るらしい。あたしは何着よっかなーってルンルンでお姉のクローゼット開けようとしたらあんたは制服って言われた。ちっ。


「さすがに5時起きはキツイよ。」

「あんたも再来年5時起きよ?」

「あれはお姉が予約するの遅かったからじゃん。あたしは大丈夫。」

「とか言って4時起きになるような予約はすんなよ。俺は起きれない。」


チリンチリンと喫茶店のドアに付いてたベルが鳴りお客さんが入ってきた。気になりドアの方へ顔を向けると仁王ファミリー(弟はいないっぽい)だった。あら仁王さん!っとママが声掛け仁王ファミリーは隣の席に。と思いきや、若い物はあっちで食べなとあたしが食べてたモーニングセットとミックスジュースを渡され仁王とさっきまでいた席から1番遠い席に座らされた。


「おは。」

「おはよ。目開いてないよ。」

「そっちこそいつもより目がしょぼい。」

「スッピンやからじゃ。」

「俺も起きたくないのに起こされたからじゃ。」

「仁王家のチビいないじゃん。はみご?」

「違う。あいつは少年野球あるから。」

「ふーん。」


会話が途切れたときに喫茶店のマスターが仁王のコーヒーとモーニングセットを持ってきてくれた。ナイスタイミング。


「サラダ入っとる。」

「食べなよ。もうすぐ大学生なんだから。」

「ちっ。」


プリとかピヨでくるかと思いきやちっと舌打ちされた。まさかもうすぐ大学生なるから変な言葉はやめたのかな。


「ああそうだ。卒業旅行なんだけどみっちゃんイギリス行くから卒業式の次の日から行くって決めたから。」

「おけ。そこらは休みにしとく。場所は?」

「んーまだ。温泉行きたいから熱海とか考えてる。でももっと近くてもいいかなとも思ってる。まぁ宿の空室次第かな。」

「そーじゃな。行く場所決まっても宿なかったら意味ないからのぅ。」

「てか仁王父久々に見た。相変わらずふわふわしてるね。」

「昨日もってなんで制服なん?」

「この後家族写真撮るから。」

「ふーん。化粧水せんでええの。」


仁王のその一言で色んなことを思い出し慌てて化粧をした。お姉とかママに公の場で化粧はするなトイレでしろと言われていたけど今日だけは許して。

ブツブツ謝ってると仁王が俺に化粧してる姿見せるのはええのかと言われた。何年付き合ってんだ。


「でーきた。かわいい?」

「かわいいかわいい。」

「棒読みむかつく。仁王にも化粧してあげる。」

「最近慣れてきた。」

「ああ、あんたそーいやモデルだったね。」

「おん。今月も買えよ。」

「え?命令形?」

「ばあちゃんは5冊も買ってくれたなり。」

「他は?」

「ばあちゃんだけ。」


仁王はあんな身なりしてばあちゃんッ子。仁王のばあちゃんも仁王のことが大好きで孫の中でも1番愛情をもらってるらしい(仁王情報)仁王が読者モデルになって1番喜んでくれているらしい。

仁王のモーニングについていたゆで卵をもらいもぐもぐしているとお姉の着付けが終わったらしく仁王ファミリーとはさよならバイバイ。

お姉が待ってる美容室に戻った。


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