ボクがキミに。


ボクがキミを殺すなら、それはキミがボクに飽きた時だろう。キミの身体をできるだけ崩さないように、できるだけ長く一緒に居られるように、毒をもって君を殺そう。眠った王子様にキスをするお姫様、なんて逆だと笑われてしまうかもしれない。綺麗なキミにキスをして、冷たいキミを抱きしめてボクが生きている実感を得るだろう。

ボクがキミを幸せにするなら、それはボクが夢を諦めた時だろう。ボクは夢より愛に生きるという決心を決める時だ。笑ってしまうだろう?夢のために生きてきたボクがキミのためにそれを諦める。ボクがキミのためにできることはなんだろう。キミの隣で死にゆくことだろうか。でもキミはボクが死んだら悲しむだろうから、ボクはキミを看取るべきなのかもしれない。でもボクはキミがいなくなった後、キミを必要としないボクを見るのが嫌だから看取ることは出来ないかもしれない。それだけは許してくれるかな。 

ボクがボクを殺すなら?
「馬鹿みたいなことを言わないでよ。」
「自殺なんてそんなこと絶対にないね」
「僕はみおくん以外に殺される気はないよ」
「僕自身にだって、ね。」



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