頬が緩むのを止められないウキョウ「今日は寒いねー。」
今日はマイの家に来ていた。
冬も本番、といったように
今日は家の中でも少し寒かった。
『ウキョウ、これ使う?』
俺が言った言葉を聞いて
マイはブランケットを渡してきた。
マイに似合う控え目なバラの柄で
もこもことしていて
可愛く温かそうな素材のものだった。
ウキョウ「ありがとう。」
マイから受け取ると
俺はそれを膝にかけた。
『もう、寒くない?』
ウキョウ「え?
ああ、うん大丈夫だよ。」
『そっか…。』
そう言って少し悲しそうな顔をし
うつむくマイ。
ウキョウ「どうしたの?
俺、何かした?!」
『違うの!』
ウキョウ「え、じゃあ…?」
俺はなにがなんだかわからなくて
マイにそう聞く。
『あの…その…寒いのを理由に
ウキョウにくっつけるかな…って…。』
困ったように目をきょろきょろさせた後
上目づかいでそう答えるマイ。
こんな発言を聞いたら
何もしないわけがない。
俺はマイと距離を詰め
ゆっくりと抱きつく。
ウキョウ「…もう…。」
『ウキョウもしかして呆れてる?』
ウキョウ「まさか!」
頬が緩むのを止められないウキョウ「ああ、もう
マイは俺をどうしたいの?!」
『え…どうって?』
ウキョウ「…俺…幸せすぎるよ…。」
(お題提供元「Overture」)
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