「して、どうであるか」

「残念なこと見失いました」

「……。こつ然と姿を消す、これは一体どういうことなのだ?」

「──魔術、召喚術」

「馬鹿な。つまらぬ冗談はやめておけ、あれは──」

「失われてなどいない。今もきっと目覚めの刻を待っておいでだ」

「そう待っている。再び我らの色時代に染めてくれる!」

「む」

「ん?」

「矢だ」

「──連絡だ」

「いたか」

「ええ。予定は狂ってしまいましたが、何、それならば問題ないでしょう」






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