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「それで、ちとせ。出発はいつなんだ?」

もう、誰も旅に出ることについては反対しない。
と、なれば次の問題はそこだった。

そして、それについては、もう答えは出てる。

「え、今日だよ」




「「「「「「は?!」」」」」」



うーん、またも見事なハモり具合。
仲良きことは美しき哉。

「え、なあちとせそれ正気?マジ?」

「いや…アタシも今回ばっかは千速に賛成だわ…ちとせ、急すぎないか?」

いつも果凜はあたしの味方をしてくれるけど、今回はさすがに驚いたみたいだった。

「急じゃないよ。旅に出るなら今日っていうのは、家を出るって決めたときから決めてたんだ」

ちょっとでもぐずぐずしたら決心が揺らぐかもしれないし、何より母様が感づきそうだし。

「もう荷造りは終わってるし、それにね!」

あたしはビシッとカレンダーを指差す。

「今日は大安吉日!絶好の旅立ちじゃない?」

何事も出だしがカンジン。
やっぱり、いい日に出発したいじゃん?

「まぁ、それならそれでいいんじゃないかしら?」

「旅するの、楽しそうだねー」

「あたしも楽しみ!夜、母様たちが寝静まったら出発だよ!」

それまでは体力温存。
最後に久しぶりにみんなで、畳に寝転がってお昼寝をした。


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テーマ「人外ファンタジー」
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