1 「なぎ、電気ショック!」 「ストライク、連続斬り!」 ヒワダジムの最奥部。 私たちは、ジムリーダーのツクシくんに挑戦している。 既にトランセル、コクーンは破り、ならばと次に繰り出してきたのは切り札のストライクだった。 なぎの放った電撃はツクシくんのストライクを直撃する。 「ストライク!」 まだだ… それなりにダメージは与えられたものの、まだストライクは戦える。 ならば、 「なぎ、体当たり!」 「ストライク、もう一度連続斬り!」 ストライクは一気に間合いを詰め、なぎに切り掛かる。 「なぎ!」 なぎはその攻撃を受け、膝を折る。 お疲れ様、と私はなぎをボールに戻し、そして 「風音!」 昨日活躍できなかったからか、一段と気合いが入っている。 「風音、電光石火で先制して!」 「ストライク、高速移動、続けて切り裂く!」 サ、サ、サ、とストライクは素早く動き、その鎌を振り上げる。 風音がその懐に飛び込むように電光石火を決めると、急所だったのかストライクは動きを止める。 今だ! 「風音、風起こし!」 ごう、とフィールドに風が吹いた。 ツクシくんのストライクはどさり、と倒れ込む。 「勝者、挑戦者カナエ!」 わぁ!と、私は風音と一緒になって喜ぶ。 「おめでとう、カナエさん。みんな、すごく鍛えられているんだね」 「ううん、ツクシくんこそ!ストライクなんか、私もう駄目かと思ったよ」 ぎゅ、と握手。 と、そのとき。足元にいた風音に異変が起きた。 え、と思って視線をそちらにやると、風音はきらきらとした光に包まれて、そして。 「わ…あ、」 風音は、ピジョンに進化した。 美しいたてがみが風に流れる。 「わー、おめでとう、風音!!」 ぎゅう、と風音を抱きしめると、風音も嬉しそうに一鳴きした。 「すごいや、そんなに経験積んでたんだね、そのポッポ…いや、ピジョン。次はコガネシティに行くんだよね?ウバメの森は広いから、気をつけて」 「ありがとう、ツクシくん」 じゃあね、と私たちはヒワダジムをあとにし、ウバメの森へと足を向けた…っと、その前にポケモンセンターかな。 …しかし、このイトマル型何とかならないかなぁ…まだレディバとかなら、かわいいんだけどなぁ… |