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「おまちどうさま。ポッポちゃん、元気になりましたよ」

「ありがとうございます、ジョーイさん!」

夕方。
なぎを新しく仲間に加え、私たちはキキョウのポケモンセンターに戻った。
ここ2、3日ですっかり顔なじみになってしまったジョーイさんとラッキーたちに挨拶をして、部屋に戻る。

「風音、出ておいでー」

ジョーイさんから受け取ったボールから風音をだしてやる。
ポポ、と一鳴き。
ぱたぱた、と軽く羽を動かす。

「風音ー!」

顔を見てようやく安心したのか、翡翠が風音に駆け寄る…が。

「あいた!」

まるで、うるさいと言わんばかりに風音は翡翠のおでこをつつく。

こうかは ばつぐんだ !

…うん、つつくは十分飛行技だから、少なくとも翡翠にはやめてあげようか。

うえーん、と翡翠が泣き付いてくる。
と、その拍子に無造作に置いてあった荷物が落ちて、中身が散らばってしまった。

よしよし、と翡翠をなだめて、もう片方の手で風音を撫でてやる。

「そうだ、風音。今日、新しい友達ができたんだよ」

こくん、と風音は首を傾げる。

「なぎ、」

おいで、と言おうとしたとき。

「……うっそ」

振り返ったその場にいたのは、ふわふわの髪に黒目がちなまあるい大きな瞳をした女の子。
まさか、と思い、視線を下に移すと、案の定というか何というか。
荷物が落ちた拍子に、飴まで一緒に散らばってしまっていた。

「もしかしなくても……なぎ?」

すると彼女は戸惑いつつも頷いた。


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